散りぬべき 時知りてこそ(04.02)
今日は、桜並木の下の道には花びらが敷かれ、歩いていても目の前に花びらが落ちてきます。桜を見ていた人から「見頃も今日までかな」という声が聞かれました。桜が落ちるのを見ていると、次の和歌が思い浮かびました。 散りぬべき 時知りてこそ 世の中の 花も花なれ 人の人なれ
これは、細川ガラシャが関ヶ原の戦いの前、石田三成らの西軍により人質として大坂城に収容されそうになり、死を決意して詠んだ有名な和歌です。桜並木の散る桜を見て、この和歌でいう花は桜だな、と思った次第です。細川ガラシャは、明智光秀の三女ですが、明智光秀も織田信長を本能寺で撃つ数日前に「ときは今 あめが下しる 五月かな」という俳句を詠んでいます。二人とも今この時に何をすべきかを自ら考え決断しています。明智親子には自律的に人生を決定する遺伝子が伝わっていることが伺えます。