福岡市、人口では神戸市を抜いたけれど

福岡市は2015年度の国勢調査の結果、人口が神戸市を650人上回りました。横浜と並ぶ古くからの日本の代表的な港町神戸市を人口で抜いたことは、福岡市民としては誇らしいことです。

関西にはよく行くのですが、京都、奈良、大阪ばかりで神戸には殆ど行くことがありませんでしたが、昨年六甲山登山に行きました。新幹線で新神戸駅で降り、地下鉄で三宮まで出て、三宮から阪急に乗り、芦屋川駅で降りました。そこは六甲登山のもっとも一般的な最寄り駅で、駅を降りると登山客がたくさんいて、その人たちの後をついていけば大丈夫でした。ここは芦屋市になり、芦屋と言えば関西の有名な高級住宅地ですが、駅周辺はそんな感じはしませんでした。しかし、緩やかな坂道を登っていくにつれて、斜面にコンクリート壁に囲まれたセキュリティーのがっちりした高級住宅を目にするようになりました。通り過ぎた若者のグループの1人がこのうち1軒の住宅の前で、「俺この家の犬になりたい」とジョークを言っていました。大阪で事業に成功した人たちが神戸の方に移り住んだと言いますので、芦屋だけでなく神戸市にもこういった資産家が多いという話です。

そこで思ったのは、福岡市は人口では神戸市を抜いたけれど、市民の資産総額で比較したら神戸市と相当差がありそうだ、ということです。神戸には神戸製鋼所、川崎重工業、住友ゴム、アシックスなど本社を置いている大企業も多く、福岡市とは、資産を生み出す雇用力に相当な差があると思います。いつか市民の総資産額で比較して神戸市を追い抜いたとき、本当に神戸市を抜いたと言えるのではないでしょうか。