京都市東山山中で出会った案内板
登山というより山歩きの話です。山の尾根道や自然歩道を歩いていると、必ず道が分岐しているところに出会います。その場合、よく管理されている尾根道や自然歩道の場合、板に白または黒のペンキで行先を矢印で示した案内版があります。しかし、分かれる道の角度が小さい場合など矢印がどちらを指しているのか迷う場合が多々あります。また、案内板設置後時間が経過していると、案内板の文字や矢印が良く分からなくなっているものも見受けられます。そういうわけで、せっかく案内板があっても困ることが何度もありました。
こういう中で、京都市東山山中で出会った案内板には感心しました。そのときは、滋賀県の坂本からケーブルカーで比叡山に登り、比叡山からロープウェーとケーブルカーで京都の八瀬に降りて、八瀬から銀閣寺に行く予定だったのですが、2月末で八瀬方面へのロープウェーとケーブルカーが冬季休止中だったため、比叡山から歩いて銀閣寺まで行くことにしました。時間的には3時間くらいで、下りと登りを3、4回繰り返すなかなかタフなコースなのですが、東山山中あたりまで来ると京都市内に降りる道があり、分岐箇所が出てきます。でもそこは京都市ですから、ちゃんと案内版がありました。その案内板はアルミ板で、演奏会の譜面台のように置いてあり、行先と分岐した道が印刷され、行先に通じる道には矢印を引き先端に〇、もう一方の道には矢印のない線を引き先端に×が書かれていました。この案内板は、多くの案内板の問題点を解決する工夫がしてあり、感心しました。案内板を必要となるところは、行くべき道と行ってはいけない道があるわけですから、この2つの面から案内するのがベストなわけです。この案内板は今まで出会った中でベストです。こういうことを考え付く京都は凄いと思います。
この京都の案内板の考え方を用いれば、次のような問題も解決できます。。
登山やトレッキングに行く場合、登山道に入るまで人里の道路を歩く場合があります。その場合よく「登山道は300m直進、左折」などと書かかれた案内板があるのですが、その途中にいくつか左折する道があり、距離を正確に測って歩いているわけではないので、どこで左折すべきか迷ってしまいます。これなんかも案内板に300m区間にある左折になっている道を全部描いて、左折してはいけない道に×を付けてくれれば、迷わなくてすみます。案内板があるだけでも進んだ自治体あるいは地域なのですが、もうひと工夫あれば有難いです。