「問題」とは何か

仕事では、「問題」と格闘することになります。モノの生産で商品仕様書があれば、その仕様書と異なることが「問題」であり、割と単純です。しかし、営業やスタッフ部門での「問題」は、その実体を捉えるのに苦労します。会社員は、日々仕事で「問題」と格闘しているのですが、「問題とは何か」について考えたことがない人は多いのではないでしょうか。これを考えておくと、問題解決が容易になります。

先ず、代表的な考え方として、「問題とは、本来あるべき姿と現状とのギャップである」という捉え方があります。目標あるいは理想とする姿があり、それと現実の姿の差が「問題」であると考えるわけです。この捉え方は間違っていないと思いますが、なんとなく抽象的であり、仕事の「問題」の解決のためには、もう一段具体化した方が良いような気がします。そこで私が考えたのは、「問題とは、本来あるべき構造と現実にある構造との間の不整合性である」という捉え方です。問題を構造的に捉え、構造おける不整合性が問題であると捉えます。例えば家を建てる場合、必ず家の設計図があります。この設計図が「本来あるべき構造」です。そして完成したとします。この家の完成した状態が現実にある構造です。もしこの完成した家に、設計図にあるところの筋交いが1本入っていなかったとすると、筋交いが1本入っていないことが「構造における不整合性」即ち「問題」となります。「問題」をできるだけ構造的なものにして、解決可能な内容に定義します。これで「問題」の実体が具体的となり、解決が容易になると思います