決断とは、捨てること
結論と決断の違いについて考えたことがありますか?あまりに日常的に使う言葉ですから、改まってこの2つの言葉について考えたことはない人も多いと思います。
一般的には、結論は、詰めていくと自ずから行き着く1つの答えということになります。それに対して決断は、詰めて行っても1つの答えに行き着かず、複数の選択肢の中からどれか1つに決めること、と言うことになると思います。加えて、選択肢はいずれも一長一短あり、簡単に決められない状態にあります。
結論は、詰めていけば必ず1つの答えに行き着きますから、連続思考・線形思考ということができます。一方決断は、詰めて行っても1つの答えに行き着かず、ともかく1つに決めることを迫られますので、非連続思考・非線形思考ということができます。しかしこんなことを言っても、決断を迫られる人にとって何の役にも立ちません。私も決断を迫られるとなかなか決められない方でしたので、何とか決断の手助けになるような決断についての考え方はないかと考えました。その結果、決断を「複数の選択肢から1つ選ぶこと」と考えるから、決断できないのでは、との思いに至りました。そうではなく、決断とは「(1つを残して)捨てること」と考えれば、決断が容易になることに気付きました。私の場合、選ぶより捨てる方が気が楽だったのです。ただし、この考え方は逃げの部分もありますので、企業などのトップの決断には向かないと思います。