九重・坊がつるキャンプ場、管理運営を民間に委託すべきでは
九重の山は殆ど登りました。標高1500~1800mと九州では高い山なのに、そんなに危険でもなく、行程も片道2,3時間のところが多いので、普通の人でも登りや易い山です。一番人気は、牧ノ戸峠から登る久住山です。標高1786mありますが、危険な場所はなく、家族連れが多い山です。頂上は360度見晴らしが効いて、達成感を感じさせてくれます。もう少し体力に自信の人は、大船山(だいせんざん)を目指します。標高は1786mと久住山と同じですが、こちらは坊がつるからの登りがちょっと急な岩がごろごろした登山道で、かなりタフな行程になります。しかし、頂上付近には火口湖があり、久住山とは違った感動を与えてくれます。
九重山で最も感動するのは、5月末頃の深山霧島が咲き揃う平治岳(ひじだけ)頂上付近だと思います。私も最初に登ったときには、まさかあんなところにピンクの花園があるとは思いもせず、感動しました。これを目にした多くの登山者が、「ワーッ」と声を上げて感動します。それは見事な深山霧島の花園です。
久住山は日帰りでも可能ですが、平治岳、大船山となると、シニアやあまり登山をしていない人には、一泊しないと厳しい行程です。宿泊するとなると、近くの法華院温泉山荘という山小屋に留まるか、坊がつるでキャンプをすることになります。法華院温泉山荘は温泉のある有名な山荘で、深山霧島の時期には早くから予約で一杯になりますので、坊がつるでキャンプをする人が多くなります。
私も坊がつるでのキャンプを考えたのですが、最初に坊がつるを訪れた際、トイレがあまりに汚ないのを見て、キャンプをする気にはなれませんでした。なんと大便所、小便所ともにウジ虫がいっぱい見えるのです。あれだけたくさんのウジ虫を見たのは、田舎で育った子供時代以来でした。私のような子供の頃ウジ虫を見たことがある人間でさえ、気分が悪かったくらいですから、ウジ虫を見たことがない都会や外国人にとっては、食事が喉を通らなくなると思います。
その前年に登った富士山の7号目の山小屋のトイレは、有料でしたが綺麗でしたので、キャンプ場として利用されている坊がつるのトイレは綺麗なものとばかり思っていました。九重でも、久住別れのトイレは、有料ですが快適でした。山で無料で快適なトイレを使えるとは誰も思っていませんが、キャンプ場については、有料で良いからもっと快適なトイレを整備する必要があると思います。
九重は、これから外国からの観光客が増えると思われます。深山霧島の平治岳などブログなどで海外に紹介したら、人気化する可能性が高いと思います。その場合、坊がつるキャンプ場で一泊する人も多くなりますが、トイレの改善は不可欠だと思います。トイレの管理は国立公園を管理する環境庁ではできないと思われますので、トイレやキャンプ施設の管理、予約やPRまで含めて、坊がつるキャンプ場の管理運営を民間企業に委託したら良いのではないでしょうか?そうすれば、来場者の満足の高い運営管理が可能となり、来場者が増加すると思います。九重山は、九州の有望な観光資源です。