年代別議員構成の実現を目指すべき

5月に「政治分野における男女共同参画の推進に関する法案」(以下男女候補者平等法案と言う)が成立しました。この法律は、衆議院議員や参議院議員、地方議会議員の選挙の候補者数を「できる限り男女均等」にするよう政党に努力義務を課す法律です。社会の構成比に沿った男女議員数となることは理想であり、そのためには先ず候補者数を構成比に近づけようというわけです。これは努力義務で、実際に実現する日は遠いように思いますが、女性議員が増えていくのは間違いないと思います。

そこで思ったのですが、人口減少社会に入って、地方では高齢者の割合が増えており、その結果地方議会の議員は殆どが高齢者で占められてきています。これでは、若者の考えを議会に反映することは不可能であり、地方に留まる若者は益々少なくなってしまいます。そこで、上記の男女候補者平等法案を一歩進めて、各世代の人口の割合に応じた議員数にする仕組みを作ったらどうでしょうか。例えば、全議員数が20名の地方議会の場合、18歳から29歳までの割合が10%ならその世代から2名の議員を、30~39歳の割合が15%ならその世代から3名の議員を、40~49歳の割合が20%ならその世代から4名の議員を、50~59歳の割合が30%ならその世代から6名の議員を出すものとします。そうすれば、各世代の住民の声を議会に反映できます。今の仕組みだとどうしても資金力があり、関係者が多い40代以降の人で議員が占められ、若者の声を反映しない議会となります。これでは、地方に留まる若者や地方に移住する若者を増やすことは難しく、結果その地域は消滅に向かうことになると思います。もっと若者を政治に参加させる仕組みが必要だと思います。