優秀な学生は今後官僚にはならない

官僚の不祥事が続いています。近畿財務局の土地売却問題で、稟議書を書き換えた財務官僚がいました。その財務省からは、事務次官がセクハラで辞任しました。経済産業省の官僚は、首相補佐官時代の面談について国会で参考人証言を行い、曖昧な証言のまま退官しました。直近では、文部官僚が補助金事業への採択に便宜を図る見返りに、息子を医学部に入学させるという利益を受けたという贈収賄の容疑で逮捕されました。仲介したとされるコンサルタントと飲食を共にした官僚は、現職事務次官を初めとして多数いるという報道です。

これらを知ると、官僚の劣化が進んでいるのが分かります。原因の1つは、法務省の東京・大阪などの地検特捜部が厚生官僚を誤って逮捕し有罪にもっていこうとして証拠を改ざんした事件があったのち、謹慎状態となり官僚の不正に目をつむったからです。誰も摘発する人がいない間に悪さをする官僚がはびこったのです。このはびこった官僚の犯罪はまだ氷山の一角だと思われます。

森友問題での元理財局長の答弁や加計学園獣医学部問題での元首相秘書官の答弁は、まるで子供だましの答弁であり、これが優秀な官僚の現在地かとがっかりさせられました。多分、これから就職を考えている学生は、官僚にはなるものではないと思ったことでしょう。優秀な学生の選択肢からは、外資系コンサル会社、商社、起業が花形職種となり、官僚と言う選択肢はなくなると思われます。今の官僚は、政治家に使われるボロ雑巾または補助金配布権を拠り所に見返りの獲得を狙う隠れ知能犯です。大きな夢を抱えた優秀な学生が目指す職業ではありません。こうなると日本の行く末が案じられてきます。