熊本への提言 5.天草エアライン、福岡市での認知度向上を
天草は、九州本土と6つの橋で繋がっていますから、離島ではないことになります。しかし、熊本市内からバスで2時間半かかることを考えれば、孤島であることは変わらないと思います。この孤島で唯一都会との距離を近くしているのが天草エアラインです。福岡市まで40分(福岡からは35分)で行けるのですから。それに福岡空港からは天神まで15分程度で行けるので、福岡市内に1時間程度で行けることになります。天草に富裕層が多ければ、天草エアラインは、土日は天神にショッピングや娯楽に行く人で満席になっていると思います。しかし、現実は天草には富裕層は少ないため、そんな現象は起きていません。天草エアラインの乗客は、天草よりも福岡市から呼び込む方が現実的です。そのためには、福岡市において天草エアラインの認知度を上げる必要がります。
福岡市民が天草エアラインを目にするのは、福岡空港で天草エアラインのカウンター前を通り過ぎるときくらいではないでしょうか?ビジネスマンの場合、「あ、こんなエアラインあったのか」という言葉が浮かぶくらいだと思います。先ず、利用してみようという気持ちにはなりません。福岡市民を天草エアラインに呼び込むとしたら、子供がイルカ見たいと親にねだる場合が考えられます。そこで、「イルカ号でイルカを見に行こう」と子供に呼びかけます。子供が見たいとねだれば、親は承諾します。35分のフライトで行けるし、1泊2日の手軽な旅行となります。1日目がイルカウォッチング、西海岸の夕陽見学、その日の夜は下田温泉宿泊、2日目 崎津天主堂・大江天主堂、十三仏公園を見学して帰ります。一度訪れると、もっとディープな旅として、西海岸の天草陶器窯元巡りや五足の靴文学遊歩道歩きをする人たちが出てきます。福岡くらいの都会になると天草西海岸のような不便な土地に魅力的を感じる人が沢山います。
そこで先ずやるべきことは、福岡市の子供たちに天草エアラインのイルカ号に乗ってイルカウォッチングに行きたいと思わせることです。そのためには、子供が集まる場所に、イルカウォッチングの様子やイルカ号の機体のポスターを張って、子供たちに来るように呼び掛けます。ポスターを貼る場所は、マリンワールド海の中道、福岡市動物園、福岡ドーム、西鉄天神駅などが考えられます。いずれも親子が多い場所であり、子供にイルカ号とイルカウォッチングを印象付けるには良い場所です。
このようにして、子供にせがませる形で親子を天草エアラインに乗せれば、乗った翌日学校でイルカウォッチングと天草エアラインのイルカ号が話題になり、口コミで伝わります。こうして認知度が上がっていきます。一度利用すれば、何年か後にもう一度行こうかとなります。大人になれば、「疲れたから天草エアラインで天草にでも行くか」ともなります。こうして、福岡市民を天草に呼び込みます。
そして、第2弾がサテライトオフィスの誘致です。福岡市にはIT関係の会社が多くあります。ITの開発と言えば、1日中PCとにらめっこです。設備としては、机とPCと通信回線があれば十分です。ならば都会とその真逆な環境で半分半分仕事をした方が効率的、健康的という考え方も出てきます。この場合、1時間で天神に行ける、便数が1日3往復あると言うのは強みとなります。さらに将来、福岡市のIT企業がプライベートジェットを保有し、福岡空港と天草空港を結ぶ(天草空港に駐機)ということも考えられます。
天草エアラインは、天草を福岡市の一部にするくらいの気持ちで、福岡市での認知度の向上に努める必要があります。