ルフィの仲間像、いつか一緒になれますように
熊本県は、熊本出身の人気漫画家尾田栄一郎氏の協力を得て、人気漫画ワンピースの登場人物のうち、既に県庁敷地に設置したルフィ像以外の8体の立像も県内に設置するものとし、希望する市町村から企画を募集し選考を進めているという報道です。
ワンピースは、単行本が国内で4億部近く、海外でも40か国以上で7000万部以上発行されている世界的な人気漫画です。従って、国内外に多くのファンがいます。その登場人物の立像が設置されれば、ワンピースの熱烈なファンが見に来ることが予想されます。
昨年、熊本県がルフィ像を県庁敷地内に設置する計画と報道され、ネット上で「なんでまた不便な県庁敷地内に設置するの?」「もっと人の集まりやすい場所に設置すべき。」との声が巻き起こりました。私もそう思った一人で、思わず「余った復興予算の消化のためでは」とブログに書いてしまいました。その後県から、尾田氏が熊本地震の復興に役立てて欲しいと県に対して8億円以上の寄付をしていることが発表され、下種の勘繰りと反省しました。その後、ルフィの仲間像を設置させて欲しいという市町村からの要望が殺到したため、ルフィ像と各市町村との物語を考えてもらい、設置する市町村を決定しようとなったようです。
くまモンをユルキャラ界のスーパースターにした熊本県らしいやり方だと思います。決定プロセスも、よくある大学教授や地元の有力企業の社長をメンバーとした審議会ではなく、ファン代表や観光事業者、民間有識者など4名という少数で、かつ意見交換会としているところが良いと思います。従って、どういう考え方で、どういう絞り込みが行われるのか楽しみです。
今後の検討にあたって1つ要望があります。それは、「ワンピースファンのルフィと仲間像全部を見たいという欲求」と「ルフィと仲間像を設置することによって、熊本に最大の効果をもたらすにはどうしたらよいか」という2つの点をよく考えて欲しいということです。今のように希望する市町村の企画に基づいて、ルフィの仲間像8体を8つの市町村に分散設置した場合、ワンピースのファンたちにとっては不便です。全部見るとすれば9ヶ所も回らなければなりません。だから分散した方がいいんだという考えもあると思いますが、これだけ分散すると見に行こうという気が薄れます。場所によっては交通も不便です。ワンピースのファンにできるだけたくさん熊本に来てもらおうと考えたら、絶対1ヶ所に集めた方がいいです。例えば、熊本県総合運動公園にワンピース広場を作り、そこにルフィ像も含め9体のワンピース像を設置します。そして、周囲にワンピースカフェ、ワンピースグッズを販売するショップを設置します。さらにワンピース劇場を置き、土日には漫画ワンピースに基づいた演劇を上演します。AKB劇場のようなものです。こうして、全国のワンピースのファンを先ずはここに集めます。そうすれば、折角来たからとここから熊本各地の観光に流れます。
熊本県の総合運動公園敷地内なら、空港まで延伸されるJR線の利用者数の増加にも繋がります。もしくは、くまモンスクウェアがあるビルに併設して、くまモンとの相乗効果を狙う手もあります
すでに各市町村から企画提案を受けているということですから、今更1ヶ所にまとめて設置しますということは言えないでしょうから、例えば、ルフィの仲間像は熊本県から1~3年の期間限定で決定した市町村に貸出設置するものとし、その後には一か所にまとめて設置することにしたらどうでしょうか?
ルフィと8人の仲間は、いつか一緒になるストーリーにして欲しいと思います。