７月21日投票の参議院議員選挙でNHKから国民を守る党（N国党）が比例で１議席を獲得しました。得票数は約99万票で得票率は1.97％でした。N国党の立花代表はこの得票数と得票率を見てがっかりしたと思います。少なくとも100万票は獲得し、政党要件である得票率2.0％を充たしたいと考えていたはずだからです。しかし、奇跡が起きました。37の選挙区に立てていた候補者の得票数が約152万票、得票率3.02％となって政党要件を充たしたのです。たぶん誰も考えていなかったシナリオだと思います。N国党は受信料未払い率が30％を超える東京都の区議会と周辺都市の議会では20数議席を有していますが、その得票率は2％台が大部分です。地方の場合、受信料不払率が低いため、N国党の得票率は2％行かないのではと危惧されていました。蓋を開けたら地方の方が高かったのです。3～4％台の得票率の選挙区が多く、中には7～8％台の選挙区もあります。受信料不払率が30％を超える東京都と大阪府では、毎月欠かさず受信料を払っている人は全対象世帯の50％程度と予想され（年間１回でも払えば不払いにはならない）、払わないのが普通で、払わないことに罪悪感を感じる人が少ないものと予想されます。一方地方は、払わないと住民に直ぐ広がり白い目で見られ、悩みの種になっていると予想されます。

選挙区では自民党候補と野党候補の一騎打ちの場合が多いので、N国党に票が流れた方が落選することになります。大分選挙区で安倍首相側近の自民党有力候補が落選したケースは、このケースに該当すると思われます。この現象は６月の堺市長選挙でも見られました。即ち、１人区ではN国党候補は当選できなくとも、与野党の候補の当落を決める力を持っていることになります。

これが分かると、次の総選挙ではNHKと癒着している議員の選挙区に刺客を立てる作戦が考えられます。NHKの決算案や予算案は毎年衆参の総務委員会でしゃんしゃんと承認されています。NHKは1,000億円を超える現金が余り貯金に回しているのに値下げの議論もせずに、です。これは、総務委員会所属の議員がNHK職員出身だったり、NHKから便宜を受け、NHKの傭兵化しているからです。便宜の最大のものは、議員の息子や娘、親族、支援者の子供などをNHKおよびNHKの子会社に就職させることです。あの党の有力議員の息子はNHK記者から議員になっていますし、あのうるさ型議員の娘もNHK職員から議員になっています。NHKはこうして議員の息子や娘などを人質に取り、議員を利益共同体化し、傭兵化しているのです。NHKにとって年間7,000億円超が流れ込む制度を守るためには、これらの人件費など安いものです。

次の総選挙までにこうような議員をあぶり出す必要がります。NHKに就職している議員の娘や息子、親族、支援者の子供などがいれば、ほぼ間違いなく癒着です。是非調査して公表して欲しいものです。そして、N国党には次の総選挙でこの議員の選挙区に刺客を立てて欲しいと思います。