NHK受信料、今度は全世帯から徴収だと!

3月4日の日経新聞電子版によると、NHK受信料について総務省は4月をめどに有識者会議を立ち上げ、ネット配信の番組をスマートフォンで楽しむ視聴者が増えることなどを想定し、テレビ保有の有無にかかわらず全世帯が負担するドイツのような仕組みを検討するとのことです。

昨年5月に放送法が改正されネット同時配信が認められたときから危惧されていたことが実現に向けて動き出したようです。NHKのネット同時配信実現の先には、テレビだけではなくスマホやPC所有者からも受信料を徴収する狙いがあることは自明のことでした。それは今後人口減少とテレビを持たない世帯が増えることが予想されるからです。そのために2019年度には引き上げられた2%の消費税をNHKが負担することとし、さらに今年は受信料を2.5%引き下げることとして、赤字予算を作成しています。NHKは、もう赤字だからこれ以上受信料は下げられません、むしろネット受信料の徴収が必要ですとアピールしています。

こんな浅はかな手段に騙されてはいけません。NHKは毎年1,000億円を超える現金を余らせ、貯えに回しています。2019年度で見れば274億円の利益ですが、この中には現金の支出が伴なわない減価償却費などが含まれており、現金収支でみれば1,000億円以上現金余剰が発生し、これを預金や有価証券で運用しています。これがNHK本体に約4,800億円あり、関連会社に剰余金が1,100億円以上ありますから、NHKトータルでは約6,000億円以上貯め込んでいることになります。それに受信料から関連会社に支払うことによって、使途が制約される受信料を制約されない資金に変えています。これは受信料ロンダリングです。このように受信料はNHKの財テク資金源になっているのです。

NHKの受信料制度の元となったのは英国の公共放送BBCの受信料制度です。しかしこれについては、昨年12月の英国総選挙で保守党のジョンソン首相が不条理な制度として廃止し、BBC放送のスクランブル化を目指すと公約しています。この公約により保守党は大勝し、EU離脱を難なく成功させることとなりました。それ程BBCの受信料制度は英国民の反感を買っていたことになります。

保守党が公約した限り、BBC受信料制度は廃止されるのは間違いありません。それを見越しBBCでも電波を返上し、ネット専用局になる計画を持っているようです。

こんな状況の中、このニュースです。NHK受信料の根拠としてBBCが使えなくなることを見越し、今度がドイツ公共放送制度を根拠として全世帯から受信料を徴収することを企図しているようです。悪知恵は留まるところがありません。

そもそもNHKは公共放送と言いながら、公共放送の例に上げられる災害情報、政見放送、国会中継などは全放送の10%もありません。その他の放送は民間放送と変わらない内容です。NHKの実体は公共放送部門を持つ巨大な民間放送局です。これをNHKは僅かな割合でしかない公共放送部分を強調し、公共放送と詐称して、大部分を占める民間放送の運営費を受信料として徴収しているのです。実体は受信料詐欺です。

問題はこんなNHKを守る国会議員が多数いることです。受信料不払い者は約18%もおり、国会議員の支持者にも受信料支払いで困っている人が多数います。なのにNHKを守ろうとするのは、息子や娘をNHKに入局させたり、支持者の子弟をNHKやその関連会社に就職させるなどで便宜を受けているからです。調べて見れば続々と明るみに出るはずです。

安倍政権で日本は道理が全く通らない酷い国に没落してしまいました。安倍政権7年間の間にお隣韓国に1人当たりGDPなどの経済指標ばかりでなく、コロナ検査能力でもわかるように科学技術でも抜き去られています。自民党が不条理なNHK受信料制度を守ろうとするのなら、自民党は消滅を覚悟すべきです。次の総選挙ではN国党とれいわ新選組が政権を取ってもおかしくありません。