アルツハイマーは歯周病菌が原因?否、アンモニアが原因だと思います。
4月11日の日経電子版に、「心臓病や糖尿病など全身の疾病に関わるとされる歯周病。最近ではアルツハイマー型認知症に関与するという研究も報告された。」という記事がありました。これについては私の関心のテーマであり、自説を書きたいと思います。
結論から言うと、アルツハイマーの原因物質は、歯周病菌が出す毒素(直接的にはその毒素を取り除くために免疫細胞が産生するサイトカイン)ではなく、体内で発生するアンモニアだと思います。そしてアンモニアは歯周病菌が繁殖する原因物質でもあります。これは私の体験に基づく仮説です。
私は30代前半に酷い歯周病(当時は歯槽膿漏)に見舞われ、当時住んでいた大阪市内の歯医者から「あと5年で総入れ歯ですね」と言われました。そこで本屋で歯周病に関する本を探し、「本当は治る治せる歯槽膿漏」という本に出合いました。著者は群馬県高崎市で丸橋歯科医院(当時)を開業していた丸橋賢先生でした。そこで丸橋先生に電話し、それから1年半に渡る高崎通いが始まりました。丸橋歯科は自由診療のみでしたが、全国から歯周病の重症患者がやって来る駆け込み寺となっていました。私は金曜の夜に高崎に入りホテルに1泊、翌土曜日の朝9時半から長いときは約2時間治療を受けました。先ず器具による歯石取り(スケーリング・ルートプレーニング)から始まり、次に歯茎を切開の上での歯石除去(フラップオペ)、ぐらついた歯の神経除去と根幹治療、それらの補綴と連結などの治療が続きました。丸橋歯科の特徴としてその間半日「良い歯の会」という講習会で食事指導を受けます。これは重度の歯周病患者は虚弱体質のことが多く、極力体に良い食品を摂取し、悪い食品を排除しなければならないという考え方から来るものでした。そこでは化学添加物入り食品と無添加食品の食べ比べがあり、無添加食品の良さを体感させられます。そうして化学添加物いりの食品をできるだけ採らないようにして行くのです。体が強い人は化学物質を解毒し影響を受けないが、体の弱い人は化学物質を解毒できず体力が低下し歯周病になるという訳です。
私も話は理解できるし暫くは教えられたような食事をしていたのですが、途中でなおざりになりました。その結果治療後数年経つとまた少し歯周病の症状が出ました。しかしそれでも以前のように重症化することはありませんでした。
そういうことで「5年で総入れ歯」と言われた歯は、60歳まで大部分が持ったのです。しかし60歳のときに左上3本を連結していた歯の歯根が折れ、福岡市内のある歯科医院に治療に行きました。その歯科医院では歯周病は歯周病菌が原因だから治療と同時に歯周病菌を抗菌剤で殺菌する治療も行っていました。私の場合歯周ポケットの状態からは重度の歯周病という診断で、その証拠として歯周ポケットから採取した液にいる歯周病菌を顕微鏡で見せる場面が来ました。担当の歯科衛生士が顕微鏡を覗いたところ何と歯周病菌がいなかったのです。歯科衛生士は「あれ、いませんね。抗菌剤治療をしてます?」と聞いてきます。答えはもちろん「いいえ」です。
私は、この歯科医院で歯周病菌のビデオを見た時から、「自分の場合はいないだろう」という自信がありました。それはある物質を飲み始めた日から歯周病の症状(口内の粘つき、歯磨きによる歯茎からの出血)が消えたからです。そのある物質とは「オルニチン」というアミノ酸です。テレビで「しじみ300分のオルニチン」という宣伝をしていました。これを飲んだのは不眠症に悩まされ、朝から疲れが抜けず、オルニチンの広告に「二度寝していた妻が元気になった」と言うような宣伝文句が書いてあったからでした。試供品を取り寄せて飲んでみたところ、あれだけ寝付けなかったのに簡単に眠りに就いたのです。かつ朝の目覚めが爽快でした。そのとき口内の清涼感を感じ、「あれ、口内環境が変わった」と思いました。歯を磨いても出血は殆どありません。この後は朝起きて寝るまで全く疲れを感じず、今までの疲れやすい状態が嘘みたいに無くなりました。このときもう一つ気付いた現象面の変化は、下着や布団の中からアンモニア臭が消えたことでした。
この劇的な変化は「しじみ300個分」で説明出来るものではないと思い、オルニチンについて調べてみました。そしたらネット上に医学生や看護師向けの解説書(教科書)があり、オルニチンに関する詳しい説明が書かれていました。なんと肝臓とミトコンドリアに跨り「オルニチン回路」という重要なシステムがあり、オルニチンはそこで重要な働きをするアミノ酸だったのです。それは食事で摂取したタンパク質が腸で分解されると必ず発生するアンモニアと結合し、最終的に尿素に代える物質だったのです。アンモニアは細胞にとって有毒であり、速やかに無毒な尿素に変える必要があるのです。オルニチンは正常な人ならアルギニンというアミノ酸が酵素で分解されて必要量が供給されるのですが、私の場合、その酵素が(遺伝子の欠陥のせいで)不足し、発生したアンモニアを全量尿素に変えることが出来なかったようです。その結果、有毒なアンモニアが血液循環に入り、血液中にいる免疫細胞が弱体化したため、歯茎に歯周病菌が繁殖して歯周病になったようです(あくまで私の仮説です)。オルニチンを飲んだ結果(錠剤1日6粒)、オルニチン回路に必要なオルニチンが供給され、発生したアンモニアが全量尿素に変えられるようになったと思われます。その結果、血液中にアンモニアが混ざることが無くなり、血液中の免疫細胞が活性化して歯周病菌を駆除したと考えられます。これは現象的にもアンモニア臭が一切消失したことからも実感できました。
さてアルツハイマーとアンモニアとの関係ですが、オルニチンを飲む前には物忘れが酷く、このままでは数年後にはアルツハイマーになるなと覚悟したほどでした。なんとオルニチンを飲んだらこの症状も無くなったのです。むしろ集中力が付き、理解力や記憶力も過去最高のレベルになったような気がしました。それくらい脳の状態がよくなったのです。これはそれまで血液中のアンモニアが脳内に入り込み、その毒性で脳の細胞が傷害を受けていたためと考えられます。そしてアルツハイマーの患者の脳に多いと言われるβアミロイドは、この傷害から脳の細胞を保護する物質ではないかと考えられます。これが私がアルツハイマーの原因は体内発生のアンモニアと考える理由です。いつか医学的に立証される日が来ると思っています。