安倍首相の様子が前回の退任時に似てきた
安倍首相の様子が変です。やることなすこと批判の対象になっています。コロナ問題では2月28日(金)に突如3月2日(月)から学校を休校とするよう要請しました。当時コロナ感染者を出した学校はありませんでしたから、困惑が広がりました。インフルエンザで学級閉鎖や学校閉鎖になることは毎年ありますが、生徒から感染者が1人も出ていないのに休校を要請することは飛躍が過ぎます。それに金曜日に発表して、翌週の月曜日からと言うのですから、非常識と言えます。これに対してしっかり根拠を説明できればよかったのですが、感染症専門家にも相談していないし、文部科学大臣も反対だったことが分かり、安倍首相の独断暴走と見られました。
この頃コロナ感染者が増加しており、政府の無策が指摘されていたことから、何かしないという焦りから出たものと思われます。特にPCR検査数がお隣の韓国と比べて圧倒的に少なく、韓国の文大統領と比べ安倍首相の指導力の無さが浮き彫りになっていたことが焦りに繋がったと思われます。PCR検査については、加藤厚生労働大臣の所管ですが、加藤大臣が全く説明できない状態でした。加藤大臣は安倍首相のお友達で、年金制度見直しのために昨年9月の内閣改造で厚生労働大臣に呼び戻していました。そのため加藤大臣も自分の仕事は年金制度見直しであり、医療行政には全くタッチしていなかったと思われます。その結果厚生労働省の医療行政担当者との意思疎通が疎かになり、全くノーコントロールの状態になっていたと思われます。以降加藤大臣はコロナ問題からは外され、西村経済再生担当大臣がコロナ問題を担当しています。そして悪いことに、安倍首相が専門家から意見を聴取せずに学校休校を要請したことを批判されたことで、以降は専門家(会議)がコロナ問題の政策まで決定するようになりました。専門家の役割は感染症に対する科学的、医学的知見を提供することであり、政策決定はこれを参考に行政側の責任で行うべきでしたが、政府はこれを放棄してしまったのです。これにより、PCR検査を抑制する方針が堅持され、コロナ感染が拡大する原因となりました。そして今でもこれは続いています。
4月1日、安倍首相はリーダーシップがあるところを見せようと考えたのか、また突如全世帯に布マスクを2枚ずつ配ると発表しました。これには国民は更に脅かされました。いくらマスクが足りていないと言っても、今やることは他にあるだろうという訳です。この段階ではコロナ感染拡大で生活の維持が困難になっていた人たちへ早く現金を配ることが課題になっていました。この発表は見事に国民に肩透かしを食らわせたというか、配布するにしてもそんなことは厚生労働大臣とか官房長官に言わせればよいだろうという訳です。
4月12日、安倍首相は外出自粛を呼びかけるために人気音楽家(俳優)が開設したユーチューブに自分が家で寛ぐ様子をアップします。すると今度は、みんながコロナ問題で苦しむ中でよくもこんな貴族のような様子をアップできるなと非難される事態となりました。やることなすことズレまくりです。
そして安倍首相の迷走の決定版が、国民一律10万円支給への突然の変更です。当初コロナ感染症の拡大で生活の維持が困難になった人に限り30万円支給する方針で4月7日に閣議決定しましたが、4月16日突然国民一律10万円支給に変更しました。閣議決定までした事項がその後変更されたのは史上初のようです。その結果貰える対象者が増え喜ぶ人が多いようですが、安倍首相の評価はガタ落ちとなりました。それは多くの人が安倍首相を無能と見なしたからです。この突然の変更は、公明党が変更しなければ4月14日告示の衆議院静岡4区補欠選挙で自民党候補に投票しないと迫ったからだと思われます。コロナ対策で自民党からも安倍首相に批判的な声が高まる中で、この補選で自民党候補が落選したら、自民党内から選挙の看板を変えようと言う動きが活発化することは明らかです。従って、安倍首相にとって静岡補選は絶対に負けられない選挙なのです。この話が公明党から4月13日(?)自民党の二階幹事長にあり、二階幹事長から安倍首相に報告があった時点で変更は決まったと思われます。
安倍首相は4月17日夕方にテレビ会見を行い、突然の変更を謝罪し、コロナ感染拡大のため外出や移動を控えるよう国民に要請しましたが、発する言葉が空虚に感じられたのは私だけでしょうか。安倍首相の発言は、以前ウラジオストクでプーチン大統領と会談した後の記者会見での発言がネット上でポエムと揶揄されたことから分かるように、具体性がない抽象的な言葉の羅列が特徴です。それをなんとかしゃべり方で誤魔化そうとするところが見えます。しかしここまで無能さが露呈すると、安倍首相にとって記者会見は針の筵になっていると思われます。
最近テレビで安倍首相を見て気付いたことがあります。通常こんな困難な状況に置かれると、首相のような重責を担う人は頬がこけて精悍になるものですが、安倍首相は逆に顔が浮腫(むく)んでいるのです。そのため見た目には健康に見えます。これは2007年7月の参議院選挙で敗北し、その後健康不良を理由に同年9月に辞職したときに似ています。このときは参議院選挙で敗北し、自民党から責任をとって辞任すべきと言う声が強まっていました。そんな中でも安倍首相はこれを拒否し、強気を装っていましたが、このときも顔が浮腫んできており、今の顔に似ています。その後健康上の問題を理由に辞任しましたが、後で本人はそのときの病気は潰瘍性大腸炎だったと述べています。潰瘍性大腸炎は指定難病であり、治らない病気です。もし潰瘍性大腸炎ならその後首相を7年間も続けられないと思います。当初病院では機能性胃腸障害と診断されており、私はこれが正しいと思います。要するにストレスによる胃腸障害です。現在の安倍首相はこの状態にあり、薬を服用していると思われます。その結果、顔に浮腫みが出ているのでしょう。
この見方が正しいとすれば、ドクターストップまたは本人の判断による退陣は近いと予想されます。