安倍-NO-ミクス、安倍首相に複合政策は無理

アベノミクスという言葉をご存じでしょうか?最近は、アベノマスクは知っているけれどアベノミクスは知らいないと言う人も多いと思います。アベノミクスと言う言葉を知っている人でもその内容は知らない人が殆どだと思います。ミクスと言うくらいだから、いくつかの政策を同時に実行するくらいのことは見当が付きますし、1つは大規模金融緩和のことだとは分かります。安倍首相就任当初、安倍首相が指名した日銀の黒田総裁が、市場から国債をどんどん購入し、市場にお金を溢れさせ、その結果金利がどんどん下がった結果、株価が暴騰した記憶は鮮明に残っています。それ以外は全く思い付きません。そこで首相官邸のHPで調べて見ました。アベノミクスとは(1)大胆な金融緩和、(2)機動的な財政出動、(3)民間投資を誘導する成長戦略、の3つを組み合わせて、日本の経済を成長軌道に乗せることのようです。易しく言うと、(1)市場にお金を大量に供給し、金利を下げること(2)公共投資などの政府支出を増やし、経済活動を活発化すること(3)規制緩和により新しい事業領域を作り出し、企業の新規参入・投資を生み出すこと、です。これにより長い間続いたデフレを脱却し、2%の物価上昇が可能な経済軌道に乗せることを企図しています。

読んでみても(1)以外全くピンときません。そんなのあったけ、と言う感じです。(2)については実例として東日本大震災の復興投資を挙げてあるものがありますが、あれは復興投資であり、経済成長のための投資ではないので違うと思います。それにあの財源としては復興税が創設されていますので、機動的な財政出動ではありません。(3)については全く思い当たりません。多分この部分の遅れが昨年あたりからの経済の変調に繋がっていると思われます。また携帯電話3社で営業利益約3兆円(営業利益率約21%)と言う儲け過ぎの状態になっており、この分家計は苦しくなっています。こういう部分にメスを入れないのですから、家計の支出余地が減少し、消費が低迷して行くのは当たり前です。そこに消費税2%の引上げですから、昨年10月からの景気悪化は必然でした。そこにコロナ感染拡大だから、今の経済は目も当てられない状態です。

コロナ対策の遅さ、混乱を見れば分かるように、安倍首相は自ら考えられない人であり、アベノミクスの内容も側近が考えたものと思われます。自分で考えていない為、具体的構想がなく、そのまま何もせずずるずる来た感じです。

学力とは具体化できる能力・技術のことであり、安倍首相はこの学力がとても劣っています。多分自分で考えたことと言えば、第1次安倍政権時のスローガンとした「美しい日本」、そして第2次安倍政権で執念を燃やした憲法改正くらいではないでしょうか。どれも抽象的な内容であり、学力は不要です。学力のある人にとっては、このような抽象論を述べると「こいつバカか」と思われるので、憚られる内容です。

安倍首相に複合的政策を意味する「アベノミクス」などありえず、「安倍-NO-ミクス」が正確な表現です。