PCR検査、低所得者は無償で実施しないと次の感染源になる

コロナの感染者が再び増加しています。7月17日には東京都の感染者が293人と過去最高を記録しました(正確には14日に検査した人のうちの感染者。)。その他では大阪53人、埼玉51人、神奈川43人と続きます。全国では595人の感染者が発見されたということです。

17日の293人を年代別で見ると、20代が最多の147人、30代が63人で、この年代で全体の72%。40代が34人、50代が24人、60歳以上は18人、20歳未満が7人。うち無症状は48人。感染経路が分からなかったのは142人。検査件数は約4,000件で陽性率は6.5%となっています。

最近の特徴としては、20代、30代の若者の感染者が増えていることが挙げられます。症状は軽症の人が多いようです。ならばインフルエンザと同じであり、若者の感染についてはその程大騒ぎすることはないように思えます。若者の感染で問題なのは高齢者に感染させることです。高齢者が感染すればまた重症者が増え、医療崩壊の問題が生じます。

最近の感染者数の増加はPCR検査数の増加によるものと思っていたら、全体ではそうでもないようです。東京都においては6月の,1000人程度が現在は4倍の4,000人台まで増加していますが、全国の1日の検査数は12,000人前後です。これは、4月・5月・6月の7,000~8,000人からすると1.5倍程度です。4月・5月・6月の東京では、検査を受けられない感染者が沢山いて、それが現在受けられるようになって感染者(発覚者)の増加に繋がっていると思われます。一方地方は4月・5月・6月も感染者はさほど多くなく、検査を受けられない感染者は殆どいなかったと予想されます。そのため検査数が増えず現在感染者の増加に繋がっていないと思われます。

しかし、地方の場合、感染が分かると忌み嫌われ、生活できない状態になることから、多少の症状があっても検査を受けない人が多いことが危惧されます。そのため、検査能力(7月13日現在全国で約32,000件/日)はあるけれど、大部分が利用されない状態になっています。そうであれば、感染者が家庭や市中に留まり、新たな感染者を増やすことになりますので、これは是非避けなければなりません。

今回のコロナ問題で仕事を失くした人、所得が大幅に減った人が多数出ています。この人たちは、自覚症状があっても病院に行かないし、ましてや少し気になる程度では数万円もする検査を受けようとは考えないと思われます。この結果、この人たちの間でコロナ感染者が増加し、次の感染源になることが予想されます。従って、PCR検査能力に空きがあれば低所得者は無償で受けられるようにすべきではないでしょうか。