N国党は若者中心の党に衣替えを

これはN国党の立花代表も言っていたことでもあるのですが、N国党は若者中心の党に衣替えをした方が良いと思います。それは立花代表が東京都知事選で43、912票(0.7%)しか取れなかったことに対し、同党の27歳の新藤加菜さんが東京都議会北区補選で6,125票(4.0%)、千葉県印西市長選挙で2,633票(8.7%)獲得し、立花代表の得票率を上回っているからです。立花代表の東京都知事選挙の得票数は、公党の代表としては恥ずかしいレベルです。同じく公党であるれいわ新選組の山本代表は657,277票(10.6%)獲得しています。NHK受信料に苦しむ人たちの大部分が立花代表に投票していません。立花代表のこれまでの行動を見ると話題作りが先行し、NHK受信料に苦しむ人たちの期待を完全に裏切っています。その結果、これまでN国党が強かった千葉県や埼玉県の市議会議員選挙でも当選できないようになってきています。N国党に失望したというより立花代表に失望したという人が多いと思います。

一方新藤加菜さんへ投票した人は、NHK受信料に苦しむ人たち以外に無党派の若者が多いと思われます。印西市長選挙の場合、新藤さんの得票は、現職市長への批判票もかなりあったと思いますが、73歳と言う現職は18から20代の若者にとっては投票対象にはなりえず、必然的に新藤さんへの投票になったと思われます。現在の選挙では、国政および地方選挙でも立候補者の年齢が高くなっており、若者が投票したい同世代の候補者が少なくなっています。更には若者を代表する政党は存在しません。このことが若者が投票に行かない原因になっています。新藤さんの2つの選挙での得票数は、若者の候補者を立てれば若者の投票を引き寄せられることを示しています。若者の政治への関心は確実に強まっています。

この傾向は今後強くなると思われます。というのは、今回のコロナ問題で将来に不安を持つ若者が増え、政治に関心を持たざるを得なくなるからです。その役割を自分が果たそうという若者はまだ少ないですが、東京23区の区議会議員を見れば20代の議員も増えています。これにはN国党も一役買っています。よく考えるとN国党の選挙や意思決定のやり方は、若者向きです。立花代表が名前を売ったのはユーチューブですし、N国党はインターネットによる直接民主制を掲げています。インターネットを使えば全ての法案の賛否を支持者から募れるわけで、その結果に基づいて国会で賛否の投票をすれば支持者の意志をダイレクトに国会の議決に反映できます。この方法に依れば国会議員の特権意識をなくすことにも繋がりますし、汚職も防ぐことができます。直接民主主義的手段であり、若者向きです。従って、N国党がやろうとしていることは、若者が目指す方向と一致しており、若者の党の母体になれます。NHKのスクランブル放送化は1丁目1番地として政策の基本に据え、その実現を若者に委ねて行くことが必要です。NHKのスクランブル化への支持は若者の方が多いですし、若者が中心となればそれ以外の人たちも呼応します。そしてNHKのスクランブル化を実現したら、その成功体験をもとに若者が解決したい次のテーマを掲げて政党活動を続けます。私は以前「若者の党を作らないとカスしか残らない」という記事を書きましたが、新たに作らなくてもN国党がその若者の党になれると思います。それを進めるためにN国党は、立花代表が言ったように今後の地方議会議員選挙や国政選挙では、出来るだけ20代の若者を候補者にする、更には代表も若者とするなどの変革が望まれます。