菅首相で携帯料金4割値下げとNHK改革をやって欲しい
8月28日に安倍首相が辞任を発表し、世間の関心は次の首相は誰かに移っています。次の首相の選任はどうも自民党の両院議員総会で行われるもようです。そうなると国会議員票394票と地方票141票となるため、大派閥の支援を受けた議員が有利となります。その結果地方党員に人気があるけれど、国会議員に人気がない石破衆議院議員は不利と言われています。次の首相は、最大派閥の細田派と次に大きい麻生派が誰を推すかで決まると思われます。安倍首相属する細田派は安倍首相の盟友である岸田政調会長を推すのではないかと言われていましたが、どうも菅官房長官を支持するようです。
私は菅官房長官に首相になって貰い、残り1年の任期で2つの課題を達成して貰いたいと思います。1つは携帯料金の4割値下げです。これは2018年8月に菅官房長官が講演で「携帯料金は4割値下げの余地がある。」と発言し、にわかに俎上に上ったものです。その後総務省は有識者会議を設けて検討し値下げ案を提示するのですが、効果がないばかりか、逆に携帯キャリア3社は収入と利益を増加させました。2018年3月期の3社の総収入は約12兆円でしたが2020年3月期のそれは約14兆円と約2兆円も増加しています。これは家計から約14兆円の資金が携帯3社に吸い上げられたことを意味します。2019年10月から消費税が2%引上げられ、この金額が約5兆円と言われていますが、携帯料金を4割引き下げれば、消費税引上げの影響を打ち消すことが出来るのです。菅官房長官の狙いはこれにあったと思われます。しかしここまでは菅官房長官の主張は無視された格好です。昨年9月に高市総務大臣になって、日本通信から申請のあった通話の卸料金値下げの裁定申請を認め、この6月に通信紛争処理委員会で承認されましたので、格安携帯ブランドの料金が相当下がることが予想されます。ここで菅官房長官に首相になってもらい、高市総務大臣と一緒になって携帯電話料金の4割値下げを実現して欲しいと思います。これは、コロナ禍で収入が激減し、厳しい遣り繰りをしている家計が今一番求望んでいることです。
次にコロナ禍で家計の収入が激減しているにもかかわらず、一切受信料を下げようとしないNHKの思い切った改革です。NHKは2020年3月期決算30億円の赤字予算に対して223億円の黒字を計上しています。NHKのような業態で予算と実績がこれ程狂うことは普通あり得ません。これは昨年10月からの値下げを2.5%に抑えるために、NHKは意図的に30億円の赤字になるように予算案を操作したと考えられます。NHKのキャッシュフローを見ると、営業収支で1,126億円現金が余っており、これが本当の黒字額です。NHKはこれを減らすために放送機器などを大量に購入するとともに、3つの地方放送局を新設移転しています。要するに収入が多すぎて使うのに困っている状況です。
今視聴者は、生きることに精一杯で少しでも支出を減らしたいと思っています。新聞の購読を中止し、携帯電話を格安ブランドに変えた人も多いと思います。しかし視聴者が一番望むのはNHK受信契約を解消することです。今NHKを受信する必要性は全くありません。毎月2,230円(一例)の受信料はNHKへの強制的な寄付金のようなものです。実体は生活保護を申請したいくらいなのに寄付金を徴収されているのです。この不条理をなんとかして欲しいと思います。「NHKから国民を守る党」の主張のようにスクランブル化が一番いいのでしょうが、そしたらNHKの経営は成り立たなくなります。そこで考えられるのが、NHKを選挙や国会中継、災害情報などを放送する公共放送会社と、残りの民間放送類似の放送を行う民間放送会社に分離することです。そして公共放送会社は、収入のある国民全員から所得に応じ月100円~300円の負担金(税金)を徴収し運営します。民間放送会社は見たい人と有料放送契約を締結してその収入で運営します。NHKは大相撲やメジャーリーグ、NBAなどの有望コンテンツの配信権を持っているので、相当の有料契約を獲得できると思われます。これで公共放送は維持できるし、民間放送部門もニーズに応じた規模で運営できます。それに受信契約の強要と受信料の回収を巡るトラブルも無くなります。いずれこれに収束するしかないのですが、菅首相でこれを今後1年でやって頂きたいと思います。これらの結果に基づき来年の秋に解散総選挙をやれば圧勝間違いなしです。