菅政権の重要閣僚人事の大胆な予想

9月16日の菅首相が誕生します。そこで菅政権の目玉閣僚人事を占ってみたいと思います。

先ず注目の官房長官です。報道では、森山裕国会対策委員長、河野太郎防衛庁長官、荻生田光一文部大臣、加藤勝信厚生労働大臣などが上がっています。この中では老練な森山国会対策委員長と菅首相と同じ神奈川選出で菅首相がいつか首相にしたいと考えているとされる河野防衛大臣が有力だと思います。この2人の中では解散総選挙を考えたら国民に人気がある河野防衛大臣でしょうか。ここでもう1人穴馬と思われる人を挙げておきたいと思います。それは高市総務大臣です。高市総務大臣は、菅首相好みの仕事ができる人です。菅首相が執念を燃やす携帯電話料金の4割値下げについても、日本通信が申請した大臣裁定を認め、音声通話回線の卸料金の大幅値下げに目途を付けました。またNHK受信料の値下げについても、今年の4月から有識者会議を設けてNHK制度改革の検討を開始しています。また昨年の12月には省内情報をOBに漏らしたとして事務次官を更迭し、指揮命令に従わない官僚には強い態度で臨むところも菅首相の姿勢と一致します。ならば総務大臣留任が妥当ではとなりますが、携帯電話料金値下げとNHK受信料値下げ(改革)を更に強力に進められる人を総務大臣に起用することが考えられます。その場合、仕事ができる高市総務大臣を官房長官にして、女性初の首相候補に育てることが考えられます。高市総大臣は、総務大臣を約4年やっていますが、経済産業副大臣や自民党政調会長も歴任しており、米国の議員事務所勤務の経験もあることから、内政および外交両面にわたり目配りできます。また巧妙な関西弁を操り、人心を和ませる話術も持っており、記者会見も無難にこなせると考えられます。

2つ目が総務大臣です。前述のように高市総務大臣の留任が一番有力かと思います。しかし、携帯電話料金の値下げ効果が出ていないことは事実であり、もっと強力に進める場合、別な人の起用が考えられます。それは竹中平蔵元総務大臣です。竹中氏と菅首相は、小泉内閣の郵政改革の際、竹中総務大臣と菅総務副大臣、竹中郵政改革担当大臣と菅総務大臣でコンビを組んでおり、良好な関係とされています。そこで携帯電話料金値下げとNHK改革を更に強力に進めるため、三顧の礼を以て竹中氏を総務大臣に招聘することが考えられます。ただしこれは、国会に議席を持たない竹中氏が固辞するかも知れません。

3つ目が厚生労働大臣です。これはコロナ対策の不備で安倍首相が退陣する原因を作った官庁の担当大臣であり、菅首相としては是非とも省内をコントロールできる人材を配置する必要があります。ここが難しいのは医系技官の力が強いからです。医系技官は日本医師会と通じており、大臣よりも日本医師会の意向を重視する傾向があります。医系技官は医師ですから、官僚を辞めても医師としてやって行けます。だから大臣の意向を聞かないところがあると思われます。ここを統率できる人材は国会議員も見渡して見つかりません。そこでかって自民党に属し政調会長や厚生労働大臣を務めたことがある舛添要一元東京都知事を招聘することが考えられます。舛添氏なら弁が立ち、押しも強いので医系技官も統制できると考えられます。

竹中総務大臣や舛添厚生労働大臣は、政策の遂行においては強力な人事ですが、自民党内のアレルギーは相当強いと思われ、党内融和の観点からはマイナスです。その他の大臣人事を派閥均衡的にすることによって批判を鎮めることが考えられます。また今回の菅首相の誕生は、安倍首相から禅譲があったものであり、菅首相は安倍首相へのお礼人事もすると考えられます。そこで考えられるのが、安倍首相の弟岸信夫議員の入閣と、安倍首相の家庭教師だったため安倍内閣では入閣させてもらえなかった平沢勝栄議員の入閣です。岸議員は、自民党では外交畑であり、外務副大臣を2度経験しているので、外務大臣就任が考えられます。その場合、現在の茂木外務大臣は財務大臣就任が考えられます。平沢議員は長く拉致問題に取り組んでいるので、拉致問題を中心に北方領土・沖縄問題などの担当相が考えられます。

最後に大臣ではありませんが、元ゴールドマン・サックスの調査部長でインバウンド観光促進の提案者であるデービット・アトキンス氏を経済担当の首相補佐官に任命することを予想したいと思います。

1個でも当たるかどうか・・・。