安倍首相は「日本嘘つき党」の総裁だったと考えれば納得

安倍前首相は桜の見る会に関連し自らの事務所が後援会主催の懇談会の費用を補填した事実が判明し、公設第一秘書は起訴され、自らは国会で釈明するという事態は招きました。当該懇談会については、会費が1人5,000円と高級ホテルでは考えられない料金であり、誰かが補填しているであろうことは誰でも予想できました。これを安倍首相は国会で「事務所は一切支払っていない」と答弁し続けました。これは加計学園の獣医学部新設問題で、親友の加計理事長とこのことについて話したことがあるかと国会で質問されたときと同様でした。また森友学園問題で近畿財務局の関係書類の提出も求められた際当時の財務省の佐川理財局相が「書類は廃棄している」と答弁し、同席していた麻生財務大臣と安倍首相がこの答弁を追認していた構図も同じです。公務員が公務に関わる書類を廃棄するなどあり得ず、どこかにあることは自明のことでした。これを確認せず言い張る態度は共通していました。

これらの態度は、通常の人間なら取れるものではありません。いずれバレると考え、さっさと事実を公表します。ところが安倍首相の場合、バレると言うことが頭にないようです。自分が白だと言えば実際は黒いカラスも白になると本当に思っているようでした。その結果麻生副首相も一緒になって「書類は破棄した」と言い張りましたし、菅官房長官も「書類は破棄したと承知している」と答弁していました。しかし検察は嘘をつき通すのは無理と思っていたようで、書類の存在と改ざんされた事実を公表することを条件に、関係者を起訴しないことで政府と交渉が成立したようです。

このように安倍首相の元では麻生副首相、菅官房長官まで嘘をついています。黒川東京高検検事長の定年延長問題の際に法務大臣を務めた森法務大臣も嘘の答弁が相当あったと思います。このように安倍内閣の閣僚は嘘つきだらけでした。

安倍首相のように答弁の中であれだけ嘘を言うと本当と嘘の切り分けが難しくなっていたと思われます。だからあの時点で安倍首相に嘘発見器を付けても反応しなかったかも知れません。安倍首相のつく嘘はそんな感じの嘘でした。そして安倍内閣全体が嘘で固められた内閣だったように感じます。逆に本当のことを探すことの方が難しいのではないでしょうか。

釈明のため国会に呼ばれた安倍首相は全くこれまでと変わったところがなく、以前と同じように嘘をついていたと思います。特に事務所が補填したお金は安倍首相個人のお金であって政治資金ではないと述べた点は嘘だと思います。事務所にそれだけ多額の個人のお金を置いておくはずがなく、置いていたとしても使う際は安倍首相に了解を得ます。了解を得る際は使途も言うはずであり、安倍首相は補填した事実を知っていたことになります。この嘘は税務署が調べれば直ぐ分かることであり、極めて危険な嘘です。税務署は嘘友達の麻生財務大臣の所管ですので、先ず調べることはないという判断なのでしょう。しかしまた何故よりによってこんな見え透いた嘘を言うのだろうとびっくりしました。嘘は安倍首相の人格の一部のようです。

こう考えると安倍内閣時代は嘘が内閣のキーワードとなっており、安倍内閣の全体のカラーになっていたように感じます。安倍首相は「日本嘘つき党」の総裁であったと考えると妙に納得が行きます。