コロナ収束には健康診断にPCR検査か抗原検査を加えること
東京都など10都府県で緊急事態宣言が出されているコロナの感染状況が落ち着きを見せてきました。2月19日の東京都の感染数は353人と最大を記録した1月7日の2,520人を大きく下回っています。全国でも最大だった1月8日の7,949人から2月19日には1,303人となっています。これに基づき緊急事態宣言が出されてる東京都以外の府県では解除を政府に要望しているようです。東京都は病床使用率がまだ高い(44%)として緊急事態宣言の解除は時期早々との判断のようです(宣言解除を要請している福岡県(54%より低い。いずれも2月19日のデータ)。
緊急事態宣言は今後順次解除されて行くでしょうが、このままでは数カ月先にはまた感染拡大となります。2月18日には医療従事者へのワクチン接種が始まり、感染減少への確かな動きが始まりましたが、一般への接種は4月開始予定であり、まだ十分なワクチン量が確保されていないため、接種を希望する国民全員への接種は年内には終わらないと思われます。とすれば、年内にあと1回は緊急事態宣言が出される状態になってもおかしくないと思われます。特に感染を拡大させる要因と思われる無症状感染者への対策が何も打たれていないため、症状がある感染者は減少していても、無症状感染者は増えている可能性があります。それは最近の感染経路に家庭が増えていることからも伺えます。家庭内でコロナに感染した症状があれば、家族への感染を警戒して軽い症状でも診察を受けますから、早く発見されます。最近は家族のうち若者が無症状で発見が遅れて、そのうち年配者が発症し、発見されることになると考えられます。
従って、今後感染者が増加しないようにするためには、無症状感染者を見つけ出し、隔離することが不可欠です。問題は、無症状感染者はコロナと共存しており、自分自身にとっては実害がないことです。今の状況においては、無症状感染者は最強の存在とも言えます。そしてもしPCR検査を受けてコロナに感染していることが分かれば、2週間隔離され、収入が途絶える、場合によっては家族まで白い目で見られるなどの不利益を被ることになります。だから無償でもPCR検査を受けるはずがありません。広島県は広島市の70万人を対象に無償PCR検査を計画しましたが、実施直前に対象者を8,000人に変更していますが、これは無症状で平和に暮らしているのに、地獄に行くリスクがあるPCR検査を受ける人は極めて少ないことが分かったからだと思われます。このように無症状感染者にPCR検査を受けさせることは極めて困難です。
こうなると、健康診断にPCR検査を加えるしかありません。企業の場合、年1回の健康診断が義務付けられていますから、これにPCR検査を加えます(抗原検査という手もあります)。それも4月以降前倒しで実施します。これによりコロナ感染が判明した場合には、現在の有給休暇とは別枠で有給のコロナ休暇(会社が命じる)を与えるものとします。この有給部分の半額は国が補助します。これで会社員の殆どはPCRを受けることになるはずです。
自営業など国民健康保険加入者については、PCR検査の受診(無料)と引き換えに健康保険証を交付することにします。3月には4月以降の保険証が発送されると思われますが、これは6月まで有効として(後日通知)、6月までにPCR検査を受診した際に7月以降も有効な保険証を交付します。こうすれば殆どの国民健康保険加入者がPCR検査を受けることとなるはずです。このPCR検査によりコロナ感染が判明した場合には2週間の隔離となりますが、無症状なので入院は必要なく、ホテルか自宅での隔離で十分です。また国民健康保険の被保険者は自営業者が多く隔離で収入を絶たれる人が多いと思われますが、この場合休業補償として1人1日10,000円を国から支給します。これで国民健康保険加入者も殆どがPCR検査を受けることになります。
後は無保険者が残りますが、これにはPCR検査を受診したら商品や現金を交付することを条件にPCR検査を受けさせるしかないと思われます。
このPCR検査に要する予算は約1兆円と想定しますが(根拠なし)、これくらいかかっても緊急事態宣言などで経済活動が停滞することを考えれば、安いものです。
またもしオリンピックを開催する場合、これをやらないとワクチンだけでは安心安全な大会にはならないと思われます(ワクチン接種者はPCR検査から除きます)。