自民党は受信料制度でNHKを御用放送局化

政府は2月26日、テレビを設置しているにもかかわらずNHKに受信料を支払っていない世帯から割増金を徴収できる制度の導入を柱とした放送法改正案を閣議決定したという報道です。政府と自民党は、国民の多くがスクランブル化を望む声は無視し、NHKの要望は速やかに法案化します。NHK受信料問題は多くの有権者の関心を集めており、次の総選挙で票を減らす原因となるはずなのに、お構いなしです。政府と自民党がそこまでNHKを守る原因は、先ずNHK問題を審議する国会の総務員会委員の多くが子弟や関係者をNHKや関連会社に入社させるなどの便宜を受けていることが考えれます。元総務大臣の息子はNHK記者でしたし、ある大物議員の娘もNHKに入社していました。それが現在親子ともども国会議員になっており、こうしてNHKは擁護派の議員を着々と増やしています。

それと同時に、NHK受信料制度があれば予算案の承認や放送法改正などでNHKをコントロール下におけます。受信料制度は、NHKの政治的中立を守るためのものと言われますが、これで一番得をしているのは長らく政権にいる自民党です。政治的中立と言うことは、政府の政策にケチをつけない、批判的に報道しないということであり、政府の政策は常に肯定的に報道されることになります。この結果、これを視聴する多くの国民にとっては政府の政策は善であり、政府と自民党は自分たちのために頑張っているという印象を与えることになります。民放が視聴者を引き付けるために政府批判的報道になりがちなのに対して、NHKのこのような報道姿勢は政府と自民党に好都合と言えます。

自民党放送局なら自民党支持者しか見ませんが、公共放送という名目なら他の政党支持者や無党派層も見ますから、支持者拡大には好都合です。このような理由から、政府と自民党は国民の多くがスクランブル放送を望むにも拘わらず、NHK受信料制度を維持し、更には契約しない人に対して割増金を課し、NHKの増収を図ろうとしています。この割増金により2023年には受信料が1割増収となるから、受信料単価を1割下げるというカラクリです。即ちNHKの受信料収入自体は約7,000億円で変わらないことになります。

NHK受信料制度は明らかに時代錯誤な制度であり、低所得者を苦しめる制度です。これを自民党は、NHKを御用放送局として党勢拡大に利用するために守っています。そしてNHKも自らの存続のために自民党を利用しています。このようにNHKと自民党は一心同体なのです。従ってNHK制度を改めるには、自民党を廃止に置き込むしかなく、そのためには次の総選挙で自民党に投票しないことです。