経団連加盟企業は健康診断にコロナPCR検査を
関東の1都3県に関するコロナ緊急事態宣言が2週間延長(3月21日まで)されることになりました。小池東京都知事は1日の新規感染者数140人以下が目標と言っており、現状200~300人台であることから、解除の見通しが立たなくなったと言っても良いと思います。こうなると緊急事態宣言に伴い時短要請されている飲食店や入場制限が行われているイベント業界、お客が来ない観光業界などを中心に、生活できない事態となります。緊急事態宣言は医療供給体制(重症患者収容能力)のひっ迫が最大の根拠となっており、医療供給体制の拡大を同時に進めないといけないはずですが、これについては全く発表されません。即ち、緊急事態宣言は飲食店やイベント業界などに一方的に負担を強いるものとなっています。これからはコロナ感染源を絶つ施策の実行が重要となりますが、それは無症状感染者を探し出すことに尽きます。コロナ感染症状があれば本人も接触を控えますし、関係者も接触を避けますので、感染拡大にはなりません。問題は無症状感染者で、自覚症状がないから多数の人と接触し、感染を拡大することになります。だから、これから感染者数を減らすには無症状者をあぶり出し、マーキングして行くしかありません。これは論理的帰結です。これについては、多くの社会的成功者(孫社長、三木谷社長、新浪社長、山中教授、本庶名誉教授など)が提言していますが、厚生省の医療技官と医師会が感染症専門家の意見ではないとして採用しません。菅首相が指示すればよいのですが、経験主義者の菅首相は未経験の問題を判断する思考技術を有しません。だからこの問題は放置されています。
この問題を動かすためには、前述の社会的成功者と同じ思考回路を持つ経営者が多い経団連加盟企業(企業運営の健康保険が多い)で、社内の健康診断にコロナのPCR検査または抗原検査を導入する必要があります。企業では普通期初に社員全員の健康診断を実施しますので、ここにコロナのPCR検査または抗原検査を加えます。同時にもし陽性社員が出た場合は、2週間のコロナ有給休暇を与える制度を設けます。陽性社員が知らずに出社して同僚社員に感染させることを考えれば、決して損にはなりません。
これにより大企業における社員の無症状感染者は限りなく少なくなります。本当は中小企業の社員や自営業者など(国民健康保険加入者)も同時に進めないといけないのですが、無症状感染者が発見されると感染者数が倍増する可能性があることから、感染症対策の失敗が露見する厚労省がやらせないと思われます。しかし、大企業でやって効果が出れば、国民健康保険加入者にやらないのはおかしいという話になるので、いずれ国民健康保険加入者にもやらざるを得なくなります。
これをやらない限りコロナ感染の収束は困難であり、真っ当な思考力を持つ経団連加盟企業に先鞭を付けて欲しいと思います。