山口・広島、安倍首相に交われば黒くなる?
全国の私立幼稚園の約9割が加盟する「全日本私立幼稚園連合会」(幼稚園連合会)で、2017年から19年度の3年間で少なくとも3億2,000万円の使途不明金があり、20年度にも8,000万円超の現金引き出されていて、使途不明金の総額は4億円を超えると言う報道です。更に関連団体の「全日本私立幼稚園PTA連合会」(PTA連合会)の4,100万円を超える使途不明金があったことが明らかになっています 。私がこの事件に注目したのは、幼稚園連合会の問題が発覚した当時の会長が山口県防府市で幼稚園を経営し、山口県の公安委員長も務めていた人であること、またPTA連合会の会長が山口県選出で官房長官なども務めた有力政治家河村建夫議員であることからです。
山口県は明治維新の要人を輩出した県であり、人物的には高潔な人が多い印象があります。昭和においても岸信介氏、佐藤栄作氏という歴史に残る偉大な首相を生み出しています。その他の国会議員でも大臣就任者が多く、いずれも高潔な人物のように見受けられました。これは山口県という風土に不正を許さない気風があったからでした。
それがい一変したのは安倍首相が誕生してからです。安倍首相は東京生まれで小学校から大学まで成城学園ですから山口出身ではありませんが、下関を中心とした衆議院選挙区から選出されており、山口県選出となっています。通常子供のころから山口県で育っていれば、山口の気風が体に滲み込み、山口県の高潔な気風を逸脱することはありません。安倍首相の場合、気風は東京の、それも成城学園であり、安倍首相の気風を支持者に感染させた可能性があります。安倍首相の感染力は強力であり、安倍チルドレンをたくさん作り、自民党では無敵の存在となりました。しかし嘘を平気で言い、検察には圧力をかけて本来起訴すべきところを不起訴にするなど、社会秩序の紊乱者でもありました。その結果退任後の昨年12月には、首相在任中に国会で問題になった桜を見る会に関連して安倍事務所の秘書が政治資金規正法違反で略式起訴されました。これは安倍首相の気風から派生したものであり、これから更に出て来る可能性があります。
このように安倍首相は色で言えば黒であり、「朱に交われば赤くなる」という諺があるように、「安倍首相と交われば黒くなる」と言えると思われます。例えば、隣の広島県では安倍首相と深い関係があった河井克行衆議院議員が妻の案里議員を参議院選挙で当選させるために多額の現金を広島県内の議員などにばら撒き、公職選挙法違反の罪で夫妻共々起訴されました。そしてその原資は自民党から配布された1億5,000万円と言われており、安倍首相(自民党総裁)の関与があった疑いが濃厚です。即ち安倍首相は広島県も黒く染めたことになります。そして安倍首相の影響が濃厚(幼稚園連合会でスピーチしている)な幼稚園連合会前会長が今回の使途不明金に関わっている疑いが濃いことは、安倍首相と親しく交わった必然の結果のように思えます。このまま安倍首相を国会議員に選出し続ければ、山口県の中から安倍首相と交わって黒くなる人物が増えて行きます。山口県の有権者は気風的に安倍首相のような黒い人物は受け付けないはずであり、次回の総選挙で落選させ、東京に追い返すことを期待します。