ワクチン不足など河野大臣の短絡思考が露呈
6月に入りコロナワクチン(以下ワクチン)の職域接種をすごい勢いで進めていたのでワクチンは十分にあるものだとばかり思っていたら、最近になってワクチン不足が深刻な実態が明らかになりました。そのため職域接種の受付を中止しましたし、自治体が実施しているワクチン接種では新たな接種の受付を中止しているようです。私も1回目の接種は受けましたが2回目の接種が受けられるのか心配になってきました。
ワクチン接種は菅内閣のエースである河野太郎内閣府特命担当大臣の担当です。本来ワクチン接種は田村厚労大臣の担当ですが、田村大臣は就任以来なんら有効なコロナ対策を打ち出せず、厚労官僚の言いなりなことが分かってきたことから、菅首相は田村大臣が傷付くと分かりながらあえて河野大臣をワクチン担当に任命しました。河野大臣は菅首相の期待に応えて大規模接種会場の設置、自衛隊の動員などの政策を打ちだし、ワクチン接種を大いに促進しました。そして更に加速するために打ち出したのが職域(職場)での接種でした。これは企業の心理をよく考えたもので、企業は社員にワクチンを接種できるとなれば一日も早く済まそうとします。その結果ワクチンの予約が殺到したようです。この場合企業はワクチンを大目に予約しますから、実際に必要とする人数より多めの本数が企業に渡ったと思われます。大手企業は自社で病院を持っていたり大手の病院と契約していますから保管もできるし、関連会社まで広げれば社員数を上回るワクチンも消化できます。こうやって在庫してあったワクチンが一挙に出て行って、気付いたら今後の接種ができなくなっていたようです。
これを聞いて河野大臣らしい結末だなと思いました。河野大臣は先のことは良く考えず突っ走る特徴があります。例えば河野大臣の決断力と行動力が知れ渡った安倍内閣防衛大臣時代の陸上イージス中止の際にも、河野大臣が中止にすべきと言い出して間もなく正式に中止と決定しました。普通なら安全保障会議が数回開かれ、レーダーを購入ことになっていた米国と交渉して数カ月かかるところです。最大の難関は米国ですが、これは河野大臣が直接米国の責任者と話を付けたものと思われます。これを聞いた際には河野大臣の決断力と行動力に驚いたものでした。しかしその後陸上イージスの代替手段が確定しないと聞いて、ひょっとしたら思い付きで突っ走しったのではないかと不安になりました。中止の理由は陸上イージスの迎撃用ミサイルの破片が住宅地内に落下する可能性が高いからということでしたが、日本には海岸線近くに無人の土地は多数あり、安全な基地は容易に確保できます。他の理由だったにしろ理由を良く説明せずに短期間で中止と決定したことには違和感が拭えませんでした。
その後菅内閣で行政改革担当大臣になった河野大臣は、印鑑廃止後FAX全廃を宣言しました。世界中が電子メールを使っている中で日本の官庁ではFAXが中心となっており、テレワークが進まない原因であるとして、一方的にFAX廃止を宣言したのです。これが最近になってFAXの全面廃止は中止となったと報道されています。どうも医療や警察事務を中心に秘密保持上FAXでないと困るものがあることが分かって来て、中止に追い込まれたようです。これなど少し調査すれば簡単に分かりそうなものですが、それをする前に河野大臣が宣言してしまったようです。
そして今回のワクチン不足です。これもワクチンの在庫量と入荷量を把握していれば、企業からの予約がある程度に達した時点で自治体の接種分が不足することが分かり、職域予約の中止となったはずです。これは河野大臣とワクチン量管理の官僚との間の連携が取れていなかったせいだと思われますが、当初からワクチン確保に苦しんであり、ワクチン量には十分注意するのが当然でした。これが全く抜けていたのです。
このように河野大臣は、これはいいアイデアだと思うと先のこと十分考えずに突っ走る特徴があります。安倍首相と同じわがままに育ったお坊ちゃま政治家かも知れません。これが分かって来て、河野大臣を首相にはすると危ないと思うようになりました。やはり自民党は廃止した方がよさそうです。