次の総選挙で自民党の議席は半減する

最近ヤフーニュースを見ていたら、次の総選で自民党は大幅に議席を減らすという記事が2つありました。当たり前の記事ですが、減らす議席を見てみると1つが57議席、もう1つが30議席となっています。どちらも有名な選挙対策のプロの予想とのことですが、明らかに間違っていると思います。

7月14日に投開票があった東京都議会議員選挙の結果を思い出して下さい。自民党は大幅に議席を伸ばすという新聞予想でしたが、わずか8議席(25議席→33議席)しか伸ばせませんでした。そして大幅に議席を減らすと予想された都民ファーストの会が31議席(-14議席)と自民党とほぼ同じ議席でした。公明党は23議席と選挙前と変わりませんでしたから、公明党支持である創価学会員はほぼ全員投票に行き、公明党候補がいない選挙区では選挙協力している自民党候補に投票したものと思われます。自民党の当選者の多くは、この創価学会員の投票に助けられ当選できたと考えられます。たぶん自民党支持者だけの投票では公明党の当選者23名より少なくなり、立憲民主党の当選者15名に近いと考えられます。要するに自民党支持者は立憲民主党並みに減少しているということです。このことは、安倍首相時代の汚職・不祥事のオンパレード、自民党長老たちの不愉快な発言、コロナ無策で分かった自民党の機能不全などを考えれば、誰だって予想出来ました。自民党に投票する理由を探す方が難しいくらいでした。従って、自民党大勝という新聞の予想が明らかに異常でした。

そしてその異常な予想の流れが今も続いているようです。デルタ型コロナの流行、ワクチン不足による接種の遅れ、オリンピック関係者の相次ぐ問題発生など自民党に対する失望が大きくなっている中で、自民党は次の総選挙で東京都議会議員選挙を上回る敗北を喫すると予想するのが普通です。東京都議会議員選挙で分かったことは、公明党の支援が無ければ自民党の得票数は立憲民主党並みということです。それにそもそも自民党支持者は、公明党の創価学会や共産党の党員組織ほど強力な組織力ではなく、立憲民主党の労働組合ほど多数の参加者を持っていません。自民党支持者は曖昧で小規模なのです。なのに、ここまで政権を維持できたのは、自民党支持というよりは祖父の代から自民党議員に投票してきたという言う人が多いからです。本人は気付いていませんが投票奴隷化している人が多いのです。投票奴隷は議員にとっては何も主張せずに投票だけする便利な存在で、投票マシーンと言い換えることもできます。この投票奴隷に変化が見られます。

自民党は民主主義政党と言っていますが、実体は投票者(民)の意思が反映されることはなく、議員が何でも決める議員主義政党です。こんな政党からは奴隷も逃げ出します。

安倍首相になってからの自民党への失望は、民主党政権に対する失望を上回っており、次の総選挙は、民主党が政権を失った(自民党が政権に返り咲いた)総選挙時の結果になると予想するのが妥当です。即ち、自民党の議席(276議席)は半減する(150議席程度)と予測するのが妥当です。

それにも関わらず新聞や新聞社系列のテレビ、雑誌などが自民党は議席を減らすけれど政権を維持するという予測を発表するのは、自民党の雪崩を打つ敗北(大敗予想が更なる大敗を招く)を防ぐためです。というのは、自民党が政権を失うと新聞社が一番困るからです。先ず消費税の軽減税率(新聞購読料の消費税は8%)は廃止になりますし、新聞社の子会社が多いテレビ局の電波利用料の引き上げや使用電波の携帯電話への開放などが行われます。このため新聞は、陰に日に自民党支持に繋がるような記事を掲載しています。