広島は買収汚染県、移住は止めといた方がよい

2019年7月の参院選広島選挙区を巡る大規模買収事件では、河井克行元衆院議員と妻の案里元参院議員から現金を受け取った人は100人に達しています。内訳は、地方議員や首長ら44人、後援会関係者50人、選挙スタッフ6人ということです。最高額は政治家の元公設秘書の300万円、次いで元広島県議会議長200万円で、1人当たり10万~20万円が多く、最も少ない人で5万円ということです。

これを捜査していた東京地検特捜部は7月6日、全員を不起訴処分としました。これでは公職選挙法の買収罪が有名無実化し、選挙での買収行為が公認されたのと同じこととなります。最近の検察は呆れる処分が多いですが、これは誰が見ても呆れ果てるレベルです。検察の起訴不起訴の裁量権を大きく逸脱しており、裁量権の濫用のレベルです。最近検察の不起訴処分については、検察審査会で不起訴不当(森友学園公文書偽造容疑)、起訴相当(黒川東京高検検事長賭博容疑、菅原衆議院議員公職選挙法違反容疑)が相次いでおり、検察の処分基準が国民感覚と大きくズレて来ています。2019年6月に司法取引制度が使えるようになったことから、捜査に取引の要素を強め、それと共に裁量権の範囲を拡大しているようです。本件の不起訴は新たな公職選挙法の制定と同じ効果を持ち、憲法上の三権分立を侵害するものです。これが認められたら、検察の処分が恣意的なものとなり、国民生活を不安定なものにします。本件は検察審査会に審査が申し立てられましたので、多くが起訴相当の議決となると予想されます。特に地方公共団体の首長や議員44名については、買収されながら議員の地位に留まっている人が大部分であり、かつ受け取ったお金も貰い得となっています。これでは地域コミュニティが買収を容認していることと同じです。しかも買収事件発覚後選挙に立候補し再選された議員もいるようです。

普通の地域では買収資金を提供すれば「馬鹿にするな」と突っ返されるし、その事実が噂になって駆け巡ります。従ってお金を渡した方は社会的に抹殺される恐れがありますので、実行できるものではありません。広島でこれだけ多くの買収行為がなされたということは、広島という地域に買収が文化として根付いていることが考えられます。

最近広島は都会からの移住地として人気があるようですが、買収事件に巻き込まれるリスクがあることから、移住は止めといた方が良いと思われます。