コロナ自宅死は自民党政権に殺されたようなもの

新型コロナウイルス感染者が増え、自宅療養中に亡くなる人が増えています。首都圏の1都3県では8月1~29日、少なくとも31人が亡くなったということです。このうち東京では30~100歳代の新型コロナ患者19人が自宅療養中に亡くなっています。年代別で50代の6人が最多で、30代も2人いたということです。亡くなった人の約半数は発熱やせきなどの軽症だったのが、容体が急変してとのことです。また15人は基礎疾患や肥満で重症化リスクが高いとされる患者で、このうち2人は入院調整中だったということです。自宅療養者は全国で約12万人おり、今後も入院できずに自宅で死亡する人が増えると予想されます。

コロナは感染症法上指定感染症の2類に分類され、感染者は保健所の指示に従い入院隔離措置が取られることになっています。即ち、感染者には国の強制力が働くことになります。これは感染力が強力であり生命の危険もあることから採られる措置です。ここが同じ感染症と言っても5類に分類されているインフルエンザと違うところです。このためコロナについての窓口は病院ではなく保健所となっており、入院隔離する病床は公立病院中心に確保されています。日本では長い間重篤な感染症の流行はなく、感染症は終わった病気とされてきました。そのため感染症の研究者は少なく、窓口のとなる保健所の陣容も減らされてきていました。また公立病院も整理縮小が進み、感染症隔離病床も減少していました。そんなときにコロナが発生したため、先ずは保健所がボトルネックとなりました。日本でPCR検査を増やさかったのは、検査で感染者数が増えると保健所が対応できないからでした。更に公立病院の減少で入院できる病床も不足していました。この時点でも世界の先進国のようにPCR検査を徹底的にやったら隔離入院できない状況にありました。そのためPCR検査を押さえることで、隔離入院できない患者はいないように見せかけていたのです。

それでも感染者数は増え続けたためを軽症者はホテル隔離や自宅隔離でもよいこととしました。この時点で入院が必要な人が増加し、入院病床が不足することは予測できました。これに対して政府や自民党は何らの対策を取らなったのです。

現在の感染症対応体制は重篤な感染症の流行はないことを前提としており、コロナ流行が始まった時点で見直しが必要でした。その中心は保健所を窓口とする体制の見直しであり、入院病床の確保でした。これについて政府自民党は何も有効な手を打っていません。やったことと言えば隔離先をホテルや自宅でも良いとしたことだけです。でもこれでは症状が悪化した患者を救えません。ここで必要なことは豊富な病床を持つ民間病院にもコロナ入院受入れ義務を負わせることでした。これについて政府自民党は一切手を付けませんでした。今年8月始め菅首相は入院病床が足りないとして、中等症でも入院できないこともあると発表しましたが、その後入院受入れを条件に補助金を出していた民間・公立病院に多数の空病床があることが判明しました。政府は良く調べもせずに入院規制を宣言したのです。国民の命の軽視にほかなりません。日本の歴史上これだけ国民の命を軽視した政権はないと思います。

日本には国民1,000人当たり13床の病床があり、数で言えば約160万床の病床があります。このうちコロナ患者の入院用に確保されているのは約4万床(2.5%)に過ぎません。公立病院をコロナ専用病院にしたり、民間病院に受入れ義務を定めれば、中等症以上の患者でも入院できない状態などありえません。なのに、中等症でも入院できない状態になっているのは、政府自民党が民間病院の団体である日本医師会の意向を受け、民間病院にコロナ患者の受入れ義務を負わせないからです。政府自民党は国民の命を守ることよりも日本医師会の意向を重視しているのです。

このような自民党政権の姿勢よってコロナ自宅死は起きており、自宅で無くなった方は自民党によって殺されたようなものです。歴史に残る国民虐殺と言えると思います。誰もがコロナに感染する可能性があり、入院できずに自宅死する可能性があります。国民の命を粗末にする自民党政権は終わらせる必要があります。