「買収汚染県広島」選出の岸田議員が自民党総裁選出馬?
9月3日菅首相が自民党の総裁選挙に立候補しないことを発表しました。これまで菅首相再選の流れだったため総裁選への立候補を躊躇ってきた有力者が続々と名乗りを上げそうな雰囲気です。8月中に名乗りを上げた岸田文雄議員、高市早苗議員の他、一旦名乗りを上げながら菅首相に辞退を迫られ辞退した下村博文現政調会長が再検討を表明していますし、昨年の総裁選で敗れ派閥の会長を辞職した石破茂議員も立候補を検討しているようです。また菅首相の意中の人である河野太郎議員も立候補意思を固めたと言う報道です。更に野田聖子幹事長代理も立候補を模索しているようです。
この中で一番有力と言われるのが岸田議員です。岸田議員は安倍政権で約5年間外相を務めましたが、話題になることは殆どありませんでした。目立ったことと言えば2016年5月オバマ大統領が広島平和記念公園を訪れた際に付き添った場面くらいしかありません。しかしそれはそつなく外務大臣の職務をこなしていたとも言え、組織の長としては優秀と言えると思います。また人柄が温和で誠実であり、人間性も良いように思われます。ただし、国民からすると日本が変わる、良くなると言う期待は持てないように思えます。例えば岸田氏の政策の中にコロナ対策として健康危機管理庁を作ると言うのがありますが、コロナ対策として今一番必要とされているのは病床の確保であり、岸田氏はこの問題に正面から答えていません。厚生労働省がコロナ対策のガンになっているように、組織を作っても解決しません。解決できるのは首相の指導力だけです。岸田氏には指導力は期待できないように思われます。
私が岸田氏の自民党総裁選立候補に対して一番違和感があるのは、2019年7月の参議院選挙で大掛かりな買収事件が行われた広島選挙区の選出であることです。このときの主犯は自民党の河合案里候補とその夫である河井克行衆議院議員であり、100人に現金を渡したことが判明しています。このうち40名は現役の地方自治体議員です。これだけの公職者が買収を受けていていた事例は全国的に珍しく、広島では票の売買が文化の一部なっていると考えられます。事実被買収者の議員の中には、買収が明らかになった後の選挙で再選された議員もいます。これは広島の有権者は票の売買に罪悪感を感じないことを表しています。完全に票の売買に感覚が麻痺していると思われます。この状態は麻薬の常習者と同じ状態です。
岸田議員が選挙の際に買収行為をしているとは思いませんが、この広島の現状を考えると事務所スタッフや後援者などが行っているかも知れません。こんな選挙区選出の議員が平然と総裁選に出馬することは自民党らしいとは言えますが、多くの有権者には違和感があると思われます