自民党にはコロナ在宅死の責任を取らせる必要がある

8月末までに自宅や高齢者施設で療養中に亡くなった人が206人に上っていると言う報道です。死者が確認されたのは17都道府県で、最も多かったのは90人の東京都となっています。東京都では8月に44人が亡くなっています。

コロナ在宅死についてはしょうがないと諦めている人が多いようですが、これは間違いです。コロナは感染症法上2類に分類され、コロナの疑いがある場合、保健所の指示に従い検査を受け、陽性と診断されたら保健所の指示に従い入院隔離されることになっています。日本ではコロナ流行まで2類以上の感染症の流行は長い間なく、感染症は過去の病気と見做されてきました。そのため窓口なる保健所の要員が減らされ、感染症患者の入院病床も公立病院を中心にわずかしか確保されていませんでした。そのためコロナが流行すると先ず保健所がパンクしました。同時に入院病床の不足も明らかになりました。これに対して厚生労働省はPCR検査を押さえて感染症患者が顕在化しないよう糊塗しました。この結果コロナ感染者が市中に滞留し、次の流行を引き起こすこととなりました。感染症の場合、中国や韓国、台湾がやったように、検査で感染者を徹底的に探し出し、隔離するのが鉄則です。日本はこれをしなかったのです。これが日本でコロナが長く流行している原因です。

それと同時に平時の感染症法を緊急時用に改正する必要がありましたが、政府自民党はこれをせず、軽症者はホテル療養とし、それでも足りなくなると自宅療養でも良いとしました。病床については民間病院に提供を呼び掛けるだけで、法律を改正し強制的に提供させることはしませんでした。これは日本医師会が嫌がったためであり、政府・自民党は国民の命より医師会の意向を重視したのです。

コロナは感染症法上2類に分類され、感染が判明したら保健所の管理下に入ることになります。これにより国(政府)は国民の命を守る責任が生じます。この責任を果たすために政府が先ずしなければならないことは、入院が必要な感染者に病床を提供することでした。これをした上で亡くなったのなら、国には責任はないことになります。問題は病床はたくさんあるのに政府は確保するための手立てをしなかったことです。日本には1,000人につき13床の病床があり、これは先進国中でトップです。これからすると全国に160万の病床があることになります。一方コロナ患者の入院用に政府が確保した病床は約4万床、約2.5%に過ぎませんでした(厚生省調査結果9月22日)。政府の確保策は提供のお願いベースであり、法的強制力がないことから、一向に増えませんでした。また協力すると言い、協力金を貰っていてもスタッフが確保出来ないなどの理由を付けて受け入れない民間病院も多くなっています。政府が本気で国民の命を守る気があれば、国会を開き感染症を改正し、民間病院に強制的に病床を提供させる義務を負わせるべきでした。同時にこれにより院内で感染が発生したら損害を補償する制度の創設が不可欠でした。政府はこれまで国会を開かず、自民党も国会の開催を政府に要求しませんでした。国民が選んだ議員が国民の命を守るための行動をしなかったのです。これにより病床不足となり、在宅療養中に病状が悪化し入院が必要となっても病床が無いと言われ、自宅で死亡する人が多数出ています。これは政府・自民党が国民の命を軽視した結果であり、いわば政府・自民党による国民虐殺とも言えます。法的には国会賠償責任が生じると思われます。このことを肝に銘じて、次の総選挙では自民党に責任を取らせる必要があります。具体的には、自民党に投票しない、現職議員に投票しないことが必要です。