安倍・麻生氏の応援を受けたら落選するのに
総選挙の報道一色です。新聞の情勢調査では自民党の単独過半数は微妙と言われており、当選確実な大物現職(前職)議員は応援で飛び回っているようです。自民党で一番人気は河野太郎氏のようで、河野氏が応援に来ると人だかりができ、握手を求める人が押し寄せるという報道です。河野氏は9月の自民党総裁選で頭が空っぽなことが露呈したのに、こんなに人気があるのは不思議です。高市早苗政調会長も人気のようです。高市氏は話に中身がありますし、話し方もソフトなので、票に繋がる人気だと思います。
これに対して安倍元首相が応援に飛び回っているという報道が信じられません。現在自民党が単独過半数割れ、最悪下野もあるという状況に追い込まれているのは、安倍政権7年8カ月の破廉恥政治が原因です。加計問題、森友問題、桜を見る会問題、甘利議員あっせん利得処罰罪容疑もみ消し疑惑、黒川検事長定年延長問題など破廉恥な出来事が続出しました。これに嫌な思いをした国民は多いと思います。安倍氏自身もこの国民の視線に耐え切れず自ら辞職しています。この安倍政権下で解散総選挙を実施したら、自民党の下野は間違いありませんでした。それが菅政権を挟み9月の総裁選挙で岸田首相が選任され、リセットされた雰囲気になっていますが、安倍政権7年8カ月に対する憤懣はまだ根強く残っています。こんな中で顔を見ればその憤懣が蘇ってくる安倍氏が選挙応援に入る意味が分かりません。応援演説をすると人は集まるようですが、それは珍しいもの見たさであり、決して支持しているわけではないと思います。安倍首相は「悪夢の民主党政権」と言う民主党から政権を奪取したときのキャッチフレーズを使い、野党を攻撃しているようですが、その後の7年8カ月の安倍政権の方が「悪夢」でした。これもあり安倍氏の応援演説を聞いて「安倍は許さない」という思いが復活した人は多いようです。また安倍氏が応援する候補と競う野党側の候補としては、安倍批判票が獲得できることから安倍氏の応援は歓迎しているようです。応援に入るのを相手の候補から歓迎される応援弁士は珍しいと思います。安倍氏の応援を受けた時点でこの候補は落選間違いなしです。
もう一人人は集まるけれど票に結びつかないのが麻生元財務大臣です。この方も応援演説の依頼は多いようです。麻生氏は立憲民主党を「立憲共産党」と呼んで共産党アレルギーを煽っているようです。しかし麻生氏も安倍政権時代の森友事件の際には、財務官僚を煽り虚偽の国会答弁をさせ、議事録偽造に手を染めさせた張本人です。この際の横柄な答弁は今尚記憶に残っていますし、その後の記者会見での横柄な物言いや態度も噴飯ものです。麻生氏は自民党で嫌いな政治家のトップ3(安倍、麻生、二階)の一角を占めます。こんな麻生氏を応援に呼ぶ候補の感覚が信じられません。麻生氏の応援を受けた時点でこの候補も落選間違いなしです。
安倍氏と麻生氏は自民党にとって「悪夢」の存在です。