企業の社員食堂は原価に算入すべき
会社に行くと昼食代とか飲み代とか出費が重なります。若い家庭持ちのサラリーマンだとお小遣いが3万円とかいう話を良く聞きますが、これで良く収まるなと思ってしまいます。昼食でも外で食べれば1回1,000円はするし、間のコーヒー代などを考えれば殆ど残りません。社員食堂があれば1回500円程度で済むでしょうから、ずいぶん助かります。
この点で私が良いなと思ったのは楽天の社員食堂は無料という制度でした。これはサラリーマンは助かります。3万円のお小遣いでも2万円程度浮く計算になります。この他では伊藤忠が早朝勤務を推奨するに際して会社で朝食を無料で準備するという制度も良いと思います。私が現役の頃は優良会社でも社内食堂な有料であり、多少安いくらいが殆どでした。
社員食堂がある場合でも安い分は福利厚生費として処理されていると思いますし、社員食堂がない場合に昼食費の一部補助が出る場合も福利厚生費になっていると思います。しかしこれは原価で処理すべきではないでしょうか。これを痛感するのは工場に行ったときです。数千人の人が勤務する工場になると昼は工場の大きな食堂があっと言う間に一杯になります。表現は悪いですが、工場の作業服と相俟ってまるでニワトリが餌をつつく風景を呈します。これはラインで整然と作業をこなす風景と似ており、仕事の一部のように思われます。しっかり食べないと力も出ず、集中力も落ちますから、食べることも仕事の一部と言えます。従って工場の社員食堂での食事代は、製造原価がふさわしいように思えます。
これには賛同も多いと思いますが、本社や営業所勤務者の食費の扱いには意見が分かれると思われます。社員食堂がないところも多いですし、営業職などは社外でとることが多いからです。こちらの方は福利厚生費でも良いかも知れません。少なくとも工場で原価に算入される金額は福利厚生費として会社が負担すべきことになります。物価が上がる中で給料が増えないとなると、昼食代は会社で全額負担する制度が必要になってきているように思われます。