ソウルの圧死事故、日本では高落差エスカレーターが危ない
10月29日の夜韓国ソウルのイテウォンの狭い通りで、行きかう群衆が押されて倒れ156人が圧死すると言う痛ましい事故が起きました。当日はハロウィンの前日で仮装した若者が大勢繰り出していたようで、圧死した人は10代、20代の若者、それも女性が多いということです。私はこの事故のテレビを見てこんなことがあるのかと思いました。日本でも2001年7月に明石の歩道橋で同じような事故が起き11名がなくなっていますが、すっかり忘れていました。明石の場合長さ104m、幅6mの歩道橋に約6,000人が殺到し、その勢いで多くの人が倒れ、その中で子供や高齢者がなくなっています。イテウォンの場合は長さ50m、幅は2.5m~5mの緩やかな坂道に数千人が殺到し、通りの中央より少し行った部分長さ5.7m~幅3.2mの区域にいた人たちが前後から押される形になり300人以上が倒れ、下にいた人を中心に圧死したと言われています。
テレビの映像ではすっかり人がいなくなった通りが映っていただけなので、悲惨さは伝わってきませんでしたが、この通りで起きたのなら日本でも十分起きうると思われました。私が日本で起きる場合として先ず思い浮かんだのは東京の満員電車でした。朝のラッシュ時の山手線や小田急線が思い浮かびました。これについては数日後の新聞でも話題にされており、専門家の話では老人、子供や女性は立ったままでも肺が圧迫され呼吸困難となり死亡することがあるとのことでした。これまでは無かったのは、電車の場合入口付近は強い力で押されますが、中に入ればそれ程でもないため圧迫される時間が短いためと思われます。従って満員電車での圧迫死はこれからも無いと考えられます。
私がいつか必ず起きると思うは、高落差のエスカレーターでの事故です。最近は地下鉄から地上に出る場合や大きな吹き抜けの有るビルでは、建物の3,4階に相当する落差の長いエスカレーターがあります。地下鉄から地上に出るエスカレーターだと朝夕びっしりと人が立っており、もし上の方で人が崩れ落ちたらエスカレーターで立っている全員が崩れ落ちる可能性大です。これこそイテウォンの事故で言葉が出ていた群衆雪崩になります。この場合人が落ちて来るので圧迫ばかりでなく衝撃も加わります。場合によってはエスカレーターの中から外に投げ出される人も出てくると思われます。起きれば惨事確実であり、異常者がこれを狙って犯行を行うことも心配されます。高落差エスカレーターはコスト面や景観面から作られていると思われますが、安全面から考えるとあまり作るべきではないと思われます