SBホークスはドラフト選手の砂漠化

プロ野球ソフトバンクホークスは、よく「育成の」という形容詞が付きます。千賀投手、甲斐捕手、石川投手、牧原外野手、周東外野手、二保投手などが育成で入団し一軍で活躍していますから、当たっていると言えます。一方ではドラフト上位で指名された選手が活躍していません。特にドラフト1位がさっぱりです。ホークスのドラフト1位と言って誰が思い浮かぶでしょうか。確か高橋純平投手や松本裕来樹投手、田中正義投手がドラフト1位だったような気がします。その他は昨年の1位すら覚えていません。最近のホークスはドルフト1位に全国的には無名の選手を指名することが多いこともあります。これは育成で当てているためスカウトの目利き力に自信があるためだと思われますが、結果はさっぱりです。現在ドラフト1位にふさわしい活躍をしていると言えるのは東浜巨投手くらいではないでしょうか。

ホークスは毎年ドラフトで5,6名を指名し、育成で同数を指名しています。このうちドラフトより育成指名の選手が活躍していることをどう評価すればよいのでしょうか。やはりスカウトの目利き力が評価されるのはドラフト指名者が一軍で活躍する場合であり、育成指名者が活躍するようになった場合ではないと思います。ドラフトは契約金も高いですし、他球団の指名選手が活躍したらペナントレースにも大きな影響があります。育成指名選手は宝くじみたいなもので、楽しみのために確保しておくような位置付けです。ホークスの育成から一軍で活躍する選手が多数出ていると言うことは、宝くじの買い方は良いということになります。一方育て方については、育成から一軍で活躍する選手が多数出ているのだから育て方が良いと言う評価のようです。しかしそれならドラフト選手から活躍する選手がでないということをどう説明するのでしょうか。育成選手は教え方で変わるがドラフト選手は才能次第であり教え方はあまり関係ないと考えるのでしょうか。

私はホークスでは才能ある選手が伸びないのではないかという気がして仕方ありません。松本裕樹投手や高橋純平投手は他球団ではもっと活躍できるように思われます。事実昨年の現役ドラフトで阪神に移籍した大竹耕太郎投手は既に5勝して防御率0.59です(5月13日現在)。ホークスでは5年間で10勝に過ぎず、最近2年間は0勝で2軍にいることが多い状況でした。また近藤選手のFA獲得で補償選手と日本ハムファイターズに移籍した田中正義投手は1勝1敗4セーブ、防御率2.08(5月13日現在)、ホークスで支配下契約から育成契約への移行を断ってロッテに育成契約で入団した茶谷健太選手はロッテの4番を打っています(5月17日)。共にこれくらいはできるはずと言われた通りの成績を残しています。これを見ると能力のある選手が実力を発揮できないのはホークスの土壌・文化のせいではないかと思えてきます。だから松本投手や高橋純平投手、武田翔太投手、上林選手、リチャード選手、スチュアート投手などは他球団に移ったら大竹選手や田中投手、茶谷選手並の活躍をする可能性が高いと思われます。ホークスはドラフト選手の砂漠化しています。