バイデン大統領が示す「老人を為政者にしてはダメ」
バイデン米大統領は13日、訪問先のフィンランドの首都ヘルシンキで記者会見し、次のように述べたと言う報道です。
「ロシアはすでに戦争に負けている」
「戦争が何年も続くとは思わない」
しかし一方ではウクライナNATOに加盟することに消極的な態度(NATO加盟は戦争終結が条件)を示していますし、射程300kmのATACMSミサイルの供与も渋っています。米国はウクライナへの最大の武器の供与国ですが、ロシアを刺激しないことに最大の注意を払っており、米国の最大の関心は米国がロシアと戦火を交えることにならないことにあることが分かります。
この米国の態度は米国の同盟国を大変不安にさせています。それは同盟国がロシアや中国と交戦した場合、米国は同じような態度をとるだろうと予想されるからです。例えば日本がロシアと交戦状態なった場合、米国は日米安全保障条約があるにも関わらず、武器を供与するだけに米軍は攻撃に加わらないと言うことになります。中国に圧迫されている台湾においては、いざとなれば米国の支援は期待できないと考えますし、南シナ海で中国と領土問題を抱えるフィリピン、ベトナムも同じです。ウクライナ戦争は、米国依存国の考え一変させたと思われます。
バイデン大統領は就任以来世界を混乱させ、米国の同盟国を不安にしています。ロシアがウクライナに侵攻したのは、バイデン大統領がアフガニスタンから米軍を引き上げたためです。これが今後米国は紛争に関与しない(米軍を派遣しない)というサインとなりました。そのためロシアは堂々とウクライナを侵略しました。以前のように他国を侵略したら米軍が参戦するという姿勢を見せていたらロシアはウクライナを侵略しなかったでしょう。これはたまたまロシアが侵略したのがウクライナになっただけで、隣接する国はどこでもロシアの侵略にあう可能性がありました。ジョージアであり、モルドバであり、日本の可能性もあったと思われます(日米安全保障条約は空約束)。世界で侵略のための軍隊を保有しているのはロシアのみであり、ロシア軍は侵略の経験が最も豊富な軍隊です。こんなロシア軍が最も恐れるのが米軍であり、米国が侵略に関与しない姿勢を見せればロシア軍がうごめき始めるのは明らかでした。
ではなぜバイデンはこうも速やかにアフガン撤収を行い、世界の紛争に関与しない姿勢を採ったかと言うと、年齢のせいだと思われます。バイデン大統領は現在80才であり、躓いて転びそうになったり、言い間違えたりと高齢の弊害が見られます。多分本人や家族は今日明日の命を心配していると思われます。そんな人が侵略戦争に立ち向かえるはずがありません。バイデン大統領は世界の各国に老人を為政者にしてはダメだと言うことを示しています。