岸田首相、女性大臣5名で副大臣・政務官0の「支離滅裂」

岸田首相は9月13日内閣改造を行い、5人の女性大臣を誕生させました。岸田首相はその理由として「女性議員も豊富な経験を持ち、優秀な人材がたくさんいる」とした上で「女性ならではの感性や共感力も十分発揮していただきながら、仕事をしていただくことを期待したい」と述べたということですが、「女性ならでは感性」という表現についてSNSで非難する発言が相次いだようです。SNSでの発言を見ると「男性ならではの感性って言う?」「昭和か」「ダサすぎて泣けてくる」「ステレオタイプな見方だ」「首相が率先してジェンダーバイアスを強化する発言しないで」などであり、感性の多様化が進んでいることを伺わせます。これに対して「どこが悪いの?男女の性差があるのだから当たり前のこと」という反論も多く、常識的には問題にすべき発言とは思えません。また新聞・テレビが話題作りに利用したように思えます

5人の女性大臣の登用には驚きましたが、顔ぶれを見ると岸田首相の女性の好みが伺えます。それは祐子夫人に似た雰囲気の女性が多いと言うことです。丸顔でぽっちゃり型、出来る秘書タイプです。上川外務大臣は男性の間に入っても一目置かれる女性ですが、しゃかり出るタイプではありません。加藤鮎子こども対策担当大臣は岸田首相が行動を共にした加藤紘一前幹事長への恩返し人事でしょうが、加藤氏もそんなに我が強いようには見えません。この中で一番祐子夫人に雰囲気が似てるなと思ったのは自見英子地方創成担当大臣です。ほんわかした雰囲気で橋本岳議員が惚れたのも分かるような気がします。土屋品子復興担当大臣は良く分かりませんが、テレビの料理番組に出ていたということですから、当たりが柔らかいのではないでしょうか。あ、1人例外がいました。高市早苗経済安全保障担当大臣です。高市氏は前に前に出るタイプであり、岸田首相好みの女性ではないと思われます。ひとえに次期通常国会で経済安全保障改正案を通すための留任でしょう。

これにより岸田首相は女性に理解があるとアピールしたように思われましたが、2晩にして化けの皮が剥げてしまいました。15日に決定した副大臣26人と政務官28人のうち、女性はゼロだったのです。

女性の感性を政治に取り入れる必要があると言いながら、副大臣と政務官に女性0と言うのは筋が通りません。唖然とする人事で何と表現していいのやらと思っていたら、元NHK解説委員の岩田明子氏がテレビの番組で「こちらで5人(の女性閣僚)を一生懸命入れたのに政務官と副大臣がゼロというのは、ちょっと支離滅裂かなと思いました」と述べたと言う記事を見て言い得て妙と思いました。そう岸田首相は支離滅裂だと言うことが分かった今回の内閣改造だったと言えます。