NHK受信料をこども支援金に振り替えろ!
政府は岸田政権の重要政策であるこども政策の原資約3.5兆円のうち約1兆円を2026年度から子「こども支援金」という名称で健康保険料に上乗せして徴収する方針との報道です。
加藤鮎子担当大臣(鮎子大臣)は今年5月国会の答弁で「少子化対策に社会保険料を使う余地はない」と答えていましたので、こども対策費を社会保険料に潜り込ませることはないと理解されていました。健康保険料に上乗せ徴収することは社会保険料に潜り込ませることであり、鮎子大臣の答弁は虚偽だったことになります。そもそも鮎子大臣の父は、岸田首相がかって首相に担いだ故加藤紘一衆議院議員であり、鮎子大臣は翔太郎秘書官に続く岸田首相の縁故人事です。鮎子大臣は国会答弁を見ていてもこども政策や社会保障政策に関する識見不足は明らかであり、こんな重要政策の大臣にした岸田首相の不見識さが浮き彫りになっています。
日本は現在公的負担が47~8%と言われており、これは家計の収入の半分近くが政府に召し上げられていることを意味します。日本の予算を見ると支出は1990年の約66兆円から2022年度は約107兆円と約41兆増加しています。一方税収は約58兆円から約65兆円と約7兆円しか増加していません。このような場合家計なら収入の範囲内に支出を抑えますが、日本政府は収入不足を国債で賄い、支出を膨らませてきました。そしてその国債の返済原資として増税や社会保険料の引き上げを繰り返しています。これ以外に国立大学の授業料や入学金などかっては国が負担していたものを国民負担としたものが多数ありますから、実質的な公的負担は1990年より20%近く上がっている(60%程度となっている)と考えられます。これでは家計が窮乏するのは明白です。
やはり収入が増えないのなら支出を抑える必要があります。こども政策が重要だというのなら、予算のうち重要度の低い政策を廃止し、金額を振り替える必要があります。これは家計や団体がどこでもやっていることです。政府の場合国債という無審査で融資される借入金があるため、これが行われていません。
もしこども支援金を新たに徴収するのなら、もう8割の国民は必要性を感じていないNHKの受信料を減額し、それをこども支援金に振り替えるのなら国民の納得が得られると思われます。NHKはニュース、国会中継、政見放送、災害放送など民放が経済的に放送できない番組を放送すれば十分です。NHKが手本とした英国BBCは2027年度で受信料制度を廃止する計画であり、フランスでは昨年5月受信料制度を廃止しています。この流れを考えればNHKも見直しに向かうのは必須であり、年間7,000億円に及ぶ受信料はこども政策の財源に振り替えるべきです