被災地では風呂よりシャワーが合理的

能登地震から約2週間が過ぎ、被災者の方々に疲労の色が濃くなっています。支援物資はやっと届くようになったようですが、プライバシーがなくトイレも満足に行けない避難所生活は半ば生き地獄だと思われます。なるべき早く2次避難施設(公営住宅、旅館、ホテルなど)への移動が急がれます。

よく支援体制が整ってきた象徴として自衛隊が入浴施設を設置したところがテレビで放映されますが、あれは避難民への提供としては合理性に欠けると思われます。たくさんの避難民がいるのに小さな仮設浴場では入浴できる人数が限られますし、衛生面の問題もあります。私は温水シャワーが適切だと思います。シャワーボックス(間仕切りでもよい)を数台設置し、1人当たりの使用時間を制限すれば、多くの方が利用できます。また同じお湯を使わないことから衛生的です。

私は会社員の頃20歳代まで風呂に入っていましたが、30歳代になってからシャワーに切り替え、以後シャワーのみで過ごしています。というのは、風呂に入ると時間が掛かるし、目的(汚れや匂いを洗い流す)を考えればシャワーが合理的な思えたからです。たぶん欧米ではシャワーが当たり前の生活であることが頭の中にあったと思われます。

シャワーにするとそのタイミングが夜から朝に変わりました。短時間で済むし、汚れや匂いが気になるのは夜よりこれから満員電車に乗る朝の時間帯だからです。朝シャワーを浴びるようになると一時テレビ広告でよく使われた“朝シャン”という言葉が理解できるようになりました。“朝シャン”はおしゃれというより合理性から生まれており、サラリーマンにこそお薦めです。

こういうことから、能登地震の被災地でも風呂よりシャワーが適していると考えます。自衛隊や災害支援部署の方には是非ご検討頂きたいと思います。