給料上げるなら2~6年目社員
連合の発表によると傘下組合の今年の賃上げ率は5.28%(3月15日時点)で、1991年の5.66%以来の5%超えということです。これは昨年来物価が上がったことから、これを吸収する賃金体系が必要となったためだと思われます。全体的な賃金以上に引き上げられているのが新入社員の初任給です。昨年は約68%の企業が新入社員の初任給を引き上げたという報道もあります。この結果、新入社員の初任給が入社2、3年目の社員を上回る例も出てきているようです。今年の賃上げはこの状態の是正の意味も含まれていると思われます。
お隣韓国の国民1人当たりGDPは既に日本を相当上回っていますが、労働者の給与所得も日本を抜いたと言われています。昨年サムソン電子の従業員1人当たりの年収が約1,440万円と報道されていますので、実体的には相当韓国の方が日本より2割くらい高いのではないでしょうか。それはテレビで見られる韓国の街の綺麗さや、韓国人の服装や表情の洗練ぶりを見れば明らかです。明らかに豊かな国の雰囲気があります。
韓国の大手企業の新入社員の年収は数年前から400万円超と言われていましたが、日本でも新入社員の初任給アップで400万円超も珍しくなくなったと思われます。
新入社員の初任給アップに比べて2,3年目の社員の賃金引き上げが遅れているのは、「釣った魚には餌をやらない」の言葉通りとなっており、これではせっかく確保した若手社員の離職を招きます。社員が一番伸びるのは2~6年目であり、この頃に賃上げを大きくすれば、本人の意欲を刺激し伸びを加速しますし、会社の業績にもダイレクトに反映されます。だからこれからは入社2~6年目の社員の給料を大きく上げるべきだと思われます。それが良い評判となり応募者の増加に繋がります。