鈴木宗男議員訪露で北海道東部は親ロ派地域と見なされる
7月29日鈴木宗男参議院議員がロシアを訪問していることが分かりました。政府は国民にロシア渡航中止勧告を出していますが、勧告なので自己責任による訪問自体は問題ありません。問題なのは、鈴木議員の度重なるロシ訪問で鈴木議員の地盤である北海道東部がロシアに親ロ派地域と見なされることです。ウクライナ侵攻を見てもロシアはウクライナ東部の親ロ派住民からの保護要請に基づいて侵攻したと言っています。実際にはロシア領がいいと言う住民は少なくとも、それを声高に唱える現地の有力な指導者がいればそうなってしまいます。北海道東部の人たちにとってもはや鈴木宗男議員は地域の代表者でもないし有力な指導者でもないかも知れませんが、鈴木議員のこれまでのロシアと関係を見れば、ロシアにとって鈴木議員は北海道東部を代表する人となります。その人が日本政府が渡航中止勧告を出し、殆どの日本人がロシアを訪問しない中で訪問し、ロシアが占領する4島周辺での安全操業(操業許可)や4島への墓参を求めれば、ロシアは北海道東部はロシアなしに生活できない地域であり、ロシアの保護が必要な地域だと考えます。実際はロシアとの関係が重要なのは一部の漁業関係者のみであり、その数もどんどん減り北海道東部の人口においてもわずかな割合になっています。しかしロシアにとってそんな事実はどうでもよく、一部でもいいから「ロシア来て」という住民がいればよいのです。そういう人がいれば侵攻後その人たちの歓迎の声を前面に出し、保護のための正当な侵攻だと主張できます。鈴木議員の訪ロは、このようにロシアの北海道東部侵攻に利用される可能性があります。
鈴木議員は早くからロシアのウクライナ侵攻は、ウクライナに非があり、ロシアは大国なのだからウクライナが敵うはずがなく、速やかに降伏するのが最善だと述べています。この論理ならロシアが北海道に侵攻した場合、侵攻させた日本が悪く、日本は大国ロシアには敵わないのだから降伏する(北海道東部をロシアに割譲するしかない)ということになります。このように鈴木議員の主張はロシアの北海道東部侵攻を誘引しかねません。日本と中国が尖閣諸島、台湾やその他の地域で武力衝突した場合、ロシアは中国との同盟関係を強固なものとするため北海道東部に侵攻する可能性が高いと思われます。北海道東部の人たちは、選挙で鈴木議員のような親ロ派議員を誕生せないことが重要となっています。