コメ高騰でコメ離れが一挙に進む

コメが高騰しています。5kgの袋入りコメが年初1800円台だったのが今では2600円台になっています。原因はインバウンドでコメの消費が増加し在庫が少ないためと言われています。これから新米の出荷が始まることから、コメ不足は緩和し値段も下がると言われていますが、そうは思えます。と言うのは、酷暑続きで豊作は期待できないからです。また肥料なども上がっており、農家としてはこれらのコストを上乗せする必要があるからです。そう考えると店頭に並ぶ量は増えても値段は下がらない気がします。

そこで考えられるのが食卓のコメ離れが一挙に進むことです。これから高齢化世帯がどんどん増えますが、高齢になると食事の準備や後片付けが面倒くさくなります。米食だと朝食でもご飯を盛る茶碗以外に味噌汁のお椀やおかず用の皿など洗い物が多数でますし、食器用洗剤をスポンジに付けてしっかり洗う必要があります。これがなかなか面倒なのです。パン食ならパンを置く皿1枚で済みますし、洗いも簡単です。こう考えると朝食に関しては米食よりもパン食に利があります。かつ食パンの値段は殆ど値上がりしていません。原料である小麦は国際商品であり、値上がりもするけれど値下がりもするため、平均的にはそう値上がりしないようです。少なくとも今ではコメの値段と比べれば割安なように思えます。

昨年来日常品の物価が高騰し、生活者は何らかの工夫が必要となっています。それが新聞の購読数の減少やNHK受信契約解約の増加などの現象となって現れているように思われます。次に変えるとすれば3度の食事であり、とりわけ最も簡単に済ませたい朝食は変わる余地があります。従ってコメ離れは朝食から始まると考えられます。