これからは縁故採用が主流になる
縁故(コネ)採用を嫌がる学生さんは今でも少なくないと思います。そのため親や親戚に黙って就職活動している学生さんも多いと思います。しかしもう縁故採用を嫌がっていたら良い会社には就職できない時代になっています。
現在でも大企業においては取引先の子女は優先的に採用されていますし、幹部の紹介があれば先ず落とされることはないと思われます。以前は社員の子女は入社させないという大企業も多かったのですが、今これを行っている会社は少数だと思われます。むしろ社員の子女だから安心として積極的に採用する会社が増えていると思われます。
またリファラル採用という社員を通して知人や友人など自社に合う人材を紹介(推薦)してもらう採用手法も広がっていますが、これも広くは縁故採用と言えると思われます。さらに一度辞めた社員の出戻り採用も増えています。
このように会社の誰かと何らかの縁がある人を採用する動きが広がっているのです。その結果、何も縁がない人が大企業に採用されるのは至難の業になっていると思われます。例えば大企業の採用において、役員(取締役および執行役員)に3名の、部長に2名の、課長に1名の縁故採用枠(取引先を含む)を与えれば、採用予定数はほぼ満たせます。一般採用は、縁故採用で満たせなかった員数のみとなります。
インターンが試用期間となって採用されるケースが増えているようですが、これも縁故採用で埋まらなかった員数のみです。というのは、インターンでも入社後馴染めるか問題になりますが、縁故採用の場合、子女が親や推薦者と接触があり、会社の文化に馴染んでいることが多く、問題ないことが多いのです。最近安定した大企業の採用では、会社の文化に合うこと(お互いに馴染めること)を重視する会社が増えています。それなら縁故作用ということになります。
これは大学入試で一般入試枠が減り、推薦入試が増えていることと似ています。一般入試より推薦入試の方が推薦者のフィルターがかかり、信用が担保されることから、入学後問題になる学生は少なくなります。
だから就職したい大企業がある学生さんは、その大企業に推薦してくれるコネを探す、または作ることが重要となります。大学で実力なんか付くわけないのだから、当然の道理です。