K-pop人気を考えれば韓国人ノーベル文学賞は当然

10月10日今年のノーベル文学賞は韓国の作家ハン・ガン氏に授与されると発表されました。韓国人のノーベル文学賞は初めてで、アジアの女性としても初めてとなるということです。

これはここまでの韓国文化の躍進を考えれば当然の帰結と言えます。2020年2月10日発表された第92回アカデミー賞では、韓国映画『パラサイト 半地下の家族』が外国語映画として史上初の作品賞を受賞し、合わせて監督賞、脚本、国際長編映画賞も受賞していましたし、K-popが米国や東南アジアを中心に人気を博しています。このように世界共通の文化である映画、音楽で人気を得れば、文学も関心を持たれるのは当たり前です。

米国でのK-pop人気をネットで調べていたら、米国の家電量販店売り場では韓国サムスンとLGが別格の売り場面積を占めており、日本の家電メーカーの売り場は微々たるものになっているという記述がありました。これは韓国家電の優秀さが米国の消費者に知れ渡ったこと以外に、K-popの影響があると書いてありました。韓国は国内市場が小さいため家電でも米国など海外市場で売れる製品を開発しますが、K-popも韓国の音楽市場は日本の約2割と小さいことから、米国や日本市場で売れる作品を考えてプロデュースしているということです。その結果韓国音楽産業の売上高は日本の2~3倍に達していると言われています。これにより世界の国々で韓国の家電、スマホ、自動車などを見かけるほか耳から韓国音楽が入ってくるのですから、韓国文学に関心が行くのは当然と言えます。

それに加えてスポーツでも韓国人の世界進出は目覚ましいものがあります。米国女子プロゴルフ(LPGA)では韓国人女子選手が米国人に次ぐ人数となっていますし、数年前は優勝者の多くを占めていました。またサッカーのプレミアリーグではトッテナムのソン・フンミン選手が活躍していますし、パリオリンピック女子バトミントンで金メダルを獲得したアン・セヨン選手、エアピストルで銀メダルを獲得したキム・イェジ選手、女子卓球の準決勝で早田ひな選手に負けながらにこやかに祝福してその人柄が称賛されたシン・ユビン選手など魅力的な韓国人が増えています。

これを見ると欧米のアジアに対する関心は、1に中国、2に韓国となっており、2012年に中国人のモー・イエン氏がノーベル文学賞を受賞し、そして今回韓国人のハン・ガン氏が受賞したのは、欧米人が考えるアジアの国の序列に従ったものと言えます。こう考えると、今後自然科学分野でも韓国人研究者が注目され、ノーベル物理学賞や化学賞、医学賞を受賞するのも遠くないように思われます。これは欧米に関心を持たれなくなった日本(日本人)からノーベル賞が出なくなるということでもあります。尚ノーベル平和賞を日本の団体に授与したのは、韓国人がノーベル文学賞を受賞して打ちひしがれるかってのノーベル賞大国日本に配慮したもののように思われます。