維新が分裂して自公連立政権に加わる!
10月27日投開票の総選挙で自民党は65議席減らして191議席となり、過半数の233議席を割り込みました。連立政権を組んでいる公明党も8議席減らして24議席となり、両党合計でも215議席と過半数に届きません。そのため自民党は裏金事件で自民党の公認が得られないなか無所属で出馬し当選した議員など6人を自民党会派に入れることにしました。これでも221議席であり、まだ12議席足りません。今後は単独で自民党や自民党会派に加わることはあっても、まとまった人数が加わることは予想できない状況です。そのため予算や法案を通すためには、立憲民主党や日本維新の会(維新)、国民民主党のいずれかの賛成を得ることが不可欠となります。自民党としては以前連立政権参加の機運があった国民民主党を取り込みたいようですが、来年7月に参議院選挙があることから国民民主党は応じない構えです。同じく維新も総選挙前政治資金規正法改正問題で合意が成立したことから、有力な連立参加先と考えられましたが、維新はこれが原因で議席を減らしたと言われており、連立参加はあり得ない状況です。そのため各党の主張を一部飲むことを条件に法案に賛成してもらうことで乗り切るしかない状況となっています。
石破首相の不人気からすると参議選挙でも自公は議席を減らすことが予想され、参議院でも同じ状態となりそうです。参議院選挙が終わると次の衆議院選挙まで3年あることから、国民民主党や維新には「連立政権に参加してもよいのでは」と考える人が出てきます。それで国民民主党か維新が自公連立政権に参加することもあると考えられます。
もう1つあり得ることは、維新が割れて自公連立政権に参加することです。維新でも現在の馬場代表(次の代表選には出馬しないと言っている)は自公連立政権参加に積極的だったと言われており、新しい執行部とは温度差があると思われます。このため馬場氏を中心として自公連立政権参加派が維新を離脱し、自公連立に参加することはあり得ると思われます。その場合離脱する人数が自公と合わせて過半数にならないと意味がありません。現在のレベルで言えば12人以上必要です。維新は地盤である関西で市長選や府議補選で負けが続いており、人気に陰りが見られます。そうなると維新に所属しなくても当選できる議員は自公連立に参加して大臣、副大臣、政務官などのポストを経験したいという誘惑にかられます。維新の場合、関西とそれ以外の議員でしっくりいっていないと言われており、関西以外選出の議員が集団で離脱することもあり得ます。だから参議院選挙の後では維新の動向に注意が必要です。