テレビコメンテーターの大リストラが始まる
斉藤兵庫県知の「パワハラ・おねだり・公益通報違反」で、県議会が全会一致で不信任案を可決し、斎藤知事が辞職再選挙に至った原因の1つにテレビのワイドショーが連日斎藤知事が悪いと一方的に報道したことがあります。ワイドショーの場合、ディレクターが編集方針を決定し、それに沿ったデータを集め、司会者は編集方針に従って司会進行し、コメンテーターが相槌を打ち煽るという番組構成となっています。
最近のワイドショーにはコメンテーターが多数配置されており、1人は弁護士が含まれることが多くなっています。今回は「パワハラ・おねだり・公益通報違反」問題で斎藤知事に一方的に非があった証拠がないにも関わらず、弁護士コメンテーターも番組の編集方針に従い、斎藤知事が悪いというコメントを続けました。これを見た視聴者が斎藤知事が悪いと思い込むのも無理がない状況でした。
この状況が変化したのは、議会の不信任案を受け斎藤知事が議会の解散を選ばず知事を辞職してからです。県議会議員を始め多くの人が斎藤知事は議会を解散すると予想していましたから、斎藤知事のこの決断は県民にとってミステリアスに映ったと思われます。同時にこの問題が生じてからの斎藤知事の対応もミステリアスでした。記者会見にちゃんと応じ冷静に話しますし、問題なっている事項についても守秘義務を守り通しました。それにおとなしそうな実直な様子からパワハラやおねだりをする人には見えません。これで斎藤知事が議会を解散せずに辞職、再選挙を選択したことから、マスコミ報道の斎藤知事悪人説は間違っているのではないかと思う人が増えたように思われます。そう思ってSNSやネットを見ると「斎藤知事は辞職しなければならないようなことはしていない」「斎藤氏が知事に就任後これだけの改革をしている」という投稿が相当あり、関心を持って読まれるようになりました。それに斎藤氏が再選に向け1人で駅前に立ち、美しいお辞儀をするのを見た人たちは、斎藤氏は悪人でないと確信するに至ったと思われます。知事選の終盤斎藤氏の演説会場に多くの人が集まったのは、あのお辞儀を見るのも1つの目的だったように思われます。あんな綺麗なお辞儀をする人に悪人がいるはずがありません。
そういうわけで私は斎藤氏の綺麗なお辞儀が再選に果たした効果は小さくないと思っています。これから選挙に出たいと思っている人は真似ることをお奨めします。
さて今回の斎藤氏再選で評判を落としたテレビはこれから変貌を迫られそうです。外見上は反省していないような態度をとっていますが、テレビ局の幹部および社員は嵐の到来を予感していると思います。どんな嵐かと言うと、
・報道番組やワイドショーでは一方的煽動的な報道は認められなくなる。
・各テレビ局にBPO的な番組審査組織が置かれる(強化される)。
・ワイドショーを中心に社外コメンテーターが大幅に減らされる。
今回の騒動では芸能人や弁護士コメンテーターが視聴者の目の敵にされており、存在がマイナスになっている。必要なときは社内の専門家を使う。
・スポンサーの提供番組選別が厳しくなる。同時に提供番組の内容についても口出しするようになる。
・偏向報道について視聴者がテレビ局ではなくスポンサー企業にクレームを入れるようになる。
このようになる結果、ワイドショーは数が減るか、時間が短縮されることが予想されます。テレビも変革期に突入します。