慶大は行き過ぎたキラキラ化を見直すとき

最近私立大学の入試難易度で早大が慶大を抜いたという記事がありました。その記事では

1.早大の入試改革(政経学部で数学を必須化した)が奏功したこと

2.慶大が総合型選抜を強化していること

を要因として挙げていました。1については、国立大学に近くなったため東大や京大、一橋大などの受験者が早大を受験しやすくなり、難易度が上がったようです。それに最近企業では文系出身者でも数学の素養が不可欠となっていることが高校生にも知られ、文系受験生でも数学に力を入れている生徒が増えているようです。2については、入試の考え方としては悪い方向ではありませんが、これで入学したと思われる慶大OBに不祥事が多発し、慶大の評価を落としているように思われます。

例えば昨年11月の兵庫知事選では落選確実と言われた斎藤前知事が奇跡の再選を果たしましたが、それにはSNSが大きな影響を与えたと言われました。斎藤陣営でSNSを主導したのはボランティアと考えられていましたが、選挙後PR会社mercyuの折田楓社長が「SNS戦略を委託され企画実行したのは私(当社)です」と投稿サイトnoteに投稿しました。この結果斎藤知事の公職選挙法違反が疑われる事態に発展したのですが、折田氏が慶大総合政策学部(SFC)出身だったことから、ヤフコメなどでは「またSFCか」「SFCなら納得」などの声が溢れました。SFCは1990年に神奈川県藤沢市内陸部の新キャンパスに新設され慶応大学総合政策学部と環境情報学部のことを指します。慶大と言えば実業界に多数のOBを送り出している経済学部や法学部、理工学部が有名ですが、これらのキャンパスは日吉、三田にあります。これに対して藤沢に新しいキャンパスを作り新しい学部を作ったということは、日吉、三田の既存学部とは違った学風を作り出す狙いがあったものと思われます。そのため入試も総合型選抜という従来の入学試験のように点数で合否を判定するのではなく、高校時代に熱中したことや入学後やりたいことで選抜する米国型の選抜方法を実施しています。この選抜での入学者は高校時代に成績が良かった生徒よりも一芸に秀でた生徒が多くなります。昨年のパリオリンピックに出場し女子レスリングで銅メダルを取った尾﨑野乃香選手や陸上競技に出場した豊田兼選手はSFCの環境情報学部在学生です。彼らが入学を許可されたのは慶大の広告塔の役割を期待してのことと思われます。高校時代に好きなことに熱中した生徒の家庭は裕福であることが多く、そこから選抜されたSFCの学生は伸び伸びとした快活な学生が多く輝いて見えます。この結果東京ではSFC学生のことをキラキラ系というようになりました。折田氏の投稿も自己承認欲求の表れと言われており、キラキラ系の特長の1つです。

最近フジテレビが女子アナをタレントの接待に使った結果、当該タレントから不当な扱いを受けたにも関わらずフジテレビは何の対応もしなかったと問題になっていますが、その女子アナ(X子さん)も慶大OBのようです。SFCではなく経済学部出身のようですが、在学中から芸能事務所に所属するなどキラキラ志向が強かったようです。テレビの女子アナには慶大卒が多く、NHKでは8割、民放では5割くらいのシェアがあるのではないでしょうか。実家が裕福で育ちが良く容姿端麗な女性が多いことが原因のようです。一方では彼女ら(彼ら)に対する世間一般の違和感が大きくなっており、彼女らの行動や発言が「またSFC(慶大)か」と言ったような顰蹙を買うことも多くなっています。フジテレビ問題では、火中の人物が慶大OBで、この問題を取り上げたワイドショーのコメンテーターが慶大OBというケースが多数見られました。フジテレビではフジテレビ御用達のSFC出身の男性若手コメンテーターがフジテレビの日枝取締役相談役の退任を求めるなどSFCらしい世渡りの上手さも見られました。これを見てSFCが、慶大が嫌いになった人も多いと思われます。慶大は行き過ぎたキラキラ化を見直したが方が良いと思われます。