福岡県知事はいらない

任期満了に伴う福岡県知事選挙が3月6日、告示されました。 立候補したのは、自民、公明、立憲、国民、社民が推薦する現職の服部誠太郎氏(70)、弁護士で共産党が支持する新人の吉田幸一郎氏(45)および 無所属新人で自営業の藤丸貴裕氏(48)の3人です。

福岡県は人口約510万人で全国8位の大きな県です。これだけ人口が多いのは福岡市と北九州市という2つの政令指定都市を抱えているからです。福岡市の人口は約165万人、北九州市は約92万人で、2市で合計257万人と福岡県の約半分を占めます。政令指定都市は多くの行政事務が県から移行されており、ほぼ県と同じ機能を持ちますから、県が3つあるようなものです。そのため福岡市民と北九州市民は、福岡県のことに興味がなく、県知事の名前も知らない人が多いと思われます。それくらい関係性がないのです。かろうじて繋がっているのは高校が県立だからです。福岡市には修猷館高校、福岡高校、筑紫丘高校という県立の名門高校があり、親ならこの3校に子供を入れようと一生懸命です。衆議院選挙の福岡市選挙区では候補者の8割が修猷館出身というケースもありました。県立高校が福岡市に移管されれば、福岡市民が福岡県を意識することはなくなると思われます。私は速くこれを実現し、福岡県は福岡市および北九州市を除く他のエリアの行政担当として県庁は久留米市か飯塚市に移転した方が良いと思います。必要もされない福岡市内に県庁を置いておくのは不効率です。

こういう実体もあって福岡市民と北九州市民は福岡県知事選に投票には行きません。前回の福岡市長選の投票率が34.3%となっていますので、福岡市民の県知事選挙の投票率は10%台ではないでしょうか。福岡市に住んでいる私も過去1度も行ったことがありません。

それに今年の福岡知事選挙の候補者を見ると魅力的な人もいません。服部候補は現職ですが、自民、公明、立憲、国民、社民の推薦となっていることを見れば分かるように県議会議員のお気に入りです。と言うのは、前回小川知事の病死による県知事選で自民党が副知事だった服部氏の担いだのは、それまでの知事が元官僚で県議会を軽視していたため、元県職員で副知事として議会との調整に当たっていた服部氏なら議会の意向がよく反映されるためと言われています。要するに服部知事では議会有利となるからです。案の定1期目はその通りとなったことから、今回は主要各党が推薦しています。これでは二元代表制の意味がなく地方自治の劣化を招きます。

県の人口で福岡県の前7位は兵庫県で約540万人です。兵庫県は旧国名で言うと摂津・播磨・但馬・丹波・淡路という五か国で構成される大県です。その県庁所在地である神戸市の人口(149万人)は福岡市に大差を付けられており、将来県の人口でも福岡県が抜くことも夢ではありません。そのためには、福岡市や北九州市ばかりでなく福岡県も魅力的な政策を実施する必要があります。兵庫県では改革を進める斎藤元彦知事とそうはさせないとする県議会の間でバトルが勃発し、議会は昨年斎藤知事の追い落としを図るべく全員一致で斎藤知事の不信任案を可決しましたが、辞職後行われた知事選挙で兵庫県民は斎藤知事を支持しました。私はこれを見て兵庫県民の民度の高さにビックリしました。斎藤知事は大阪府市に負けじと改革を進めており、このままいけば兵庫県が人口増加に転じることもあると思われます。一方福岡県は議会の下に県知事を置く体制を維持しようとしており、兵庫県に敵うわけがありません。福岡における首長の序列は福岡市長>北九州市長>福岡県知事であり、福岡県知事は不要だと思われます。