兵庫維新の会除名者3人は再選確実

昨年の兵庫県知事選期間中にNHK党の立花孝志氏に斎藤知事告発者の私的情報を漏洩するなどしたとして兵庫維新の会から除名処分などを受けた岸口実氏、増山誠氏、白井孝明氏の県議3人が3月10日、県議会で斎藤知事を支援する新会派「躍動の会」を立ち上げたという報道です。会の幹事長を務める増山氏は「斎藤知事が進める若者支援策や行財政改革をすることで県民生活が良くなる。同じベクトルを向いている」と話し、今後公募するなどして2027年の県議選で候補者を擁立し、第1会派を目指すとしています。

斎藤知事を支援する県議会の会派または地域政党は遅かれ早かれ誕生するのは分かっていましたが、こんな形で誕生するのは意外でした。斎藤知事の不信任案に賛成し、知事選に対立候補を擁立した兵庫維新の会所属の県議が立花氏に本来漏らして行けない情報を漏らしていたのも驚きでしたし、それも3人もいたことも驚きでした。そこまでして斎藤知事を応援するのなら、県議会の斎藤知事不信任案には反対すると思うのですが、3人とも賛成しています。百条委員会の斎藤知事に非があったという報告書には2名が反対したと言うことですから、これなら分かります。

斎藤知事不信任は元県民局長の通報を斎藤知事が公益通報として扱わなかったことに対するものですが、百条委員会で審査中に決議されており、議会の正常な手続きを欠いていました。なぜこうなったかというと、議会に斎藤知事を失脚させたい思いが充満していたからです。ではなぜ議会は斎藤知事を失脚させたかったかというと、5期20年続いた井戸田県政で確立した予算配分(利権)を斎藤知事が0ベースで見直し、無くしたものが多数出たからです。また井戸田知事のもと何年も先まで決まっていた県幹部人事もご破算となり、斎藤知事と面識があった傍流の幹部が副知事などに登用されたことも原因となっています。即ち、予算を剥がされ利権が無くなった県議と人事で予定が狂った県幹部が一体となった斎藤追い落とし劇でした。

当初は県議および県幹部職員と親しい新聞/放送記者が斎藤知事が悪いように報道したことから、兵庫県民もその報道を信じ込み「斎藤は悪い奴ちゃ」と思い込みましたが、あまりにも一方的な報道であることと斎藤知事が議会を解散せず知事選挙に再出馬したことから、この騒動には何か裏があるなと思い始めました。そんな中SNSで斎藤知事が行った改革が知られるようになり、問題とされた公益通報や別途付け加えられたパワハラの具体的内容が明らかになったことから、有権者が自ら判断できる材料が増えました。3人の県議が立花氏に漏らした情報もその材料の1つになりました。

有権者は立花氏がyou-tubeや街頭演説で述べたことを全て信じたわけではなく、判断材料の一部に加えただけです。しかし斎藤知事支持に傾くのに少なくない影響を与えたことは事実です。3人の県議が不正に情報を漏らしたことが分かって、有権者は3人の県議を悪い奴だと思っているかというとそれはないと思われます。あの内容が分からなければ斎藤知事失脚に加担していたかも知れず、3人は良いことをしたと評価していると思われます。巨悪を剔抉するためには中悪または小悪を許容することも必要です。司法取引で採用されている考え方です。

従って3人の県議は2027年の県議選に単独で出馬しても再選されると考えられます。これが「躍進の会」という斎藤知事を支持する団体を結成して出馬すると大きな流れになること確実です。おそらく今後兵庫維新の会を離党して加わる県議が続出するでしょうし、自民党や立憲民主党からも加わる県議が現れると思われます。その結果県議選の前には地域政党の体裁になり、少なくとも3,4割場合によっては5割以上の議席を獲得することになります。兵庫県の有権者は今の政治勢力のままでは兵庫県はにっちもさっちもいかないと認識しており、ガラポンを望んでいます。

本件に関するヤフーニュースのコメントを見ると、3人の県議に対する罵詈雑言が圧倒的多数であり、まるで斎藤知事糾弾一色だった当初の様子です。今後県議選が近づくとこれらの声が少なくなり、新会派を応援するコメント一色になると予想されます。