保険治療では歯壊医者しか生まれない

私は歯が悪く、これまで歯の治療に500万円以上使っています。内訳は重度歯周病の治療に250万円、インプラントに250万円などです。最近も虫歯が痛み出し歯科医院に行きました。4カ月前に治療した虫歯だったので、簡単な治療で済むと思っていました。4カ月前に治療した歯科医院が遠かったので、ネットで近くの歯科医院を探しました。そしたら1日に40数人も来るという歯科医院を見つけ、行くことにしました。診察の結果、治療した虫歯の歯髄(神経)が腐っている(細菌が感染した)と思われるので、抜髄(神経を抜くこと)した方が良いと言われました。そこで抜髄し根管治療(神経が入っていた歯の穴を掃除しモノを詰めて塞ぐ)をすることになりました。その歯に上から穴を開けると膿が出てきたようです。こうなると神経が歯に入ってきている根っ子(根尖)の穴から膿が漏出して歯が生えている骨の周囲の組織(歯根膜)が炎症を起こし痛むようです。根管治療はこれまで5,6本やったことがあり、痛みは術後長くて1週間だったのですが、今回は3週間続きました。これはおかしいと思い歯科医に訴えたら、「原因は良くわかりません。私のような街の歯医者にはじっくり治療する時間がないので、これ以上痛むようなら大学病院を紹介します」と言われました。1日に40数人が来ると言うことは、1時間当たり6人くらいであり、1人10分の治療時間となります(その歯科医院は歯科医1名)。これでは軽症の虫歯の治療しかできないことになります。

これを聞いて私が30代に重症の歯周病を治療してもらった歯科医が言っていたことを思い出しました。

「保険治療の料金(点数)は中程度の症状を治療するのに必要な時間で設定されており、それより重症な患者を治療すると赤字になる。そのため保険診療の歯科医は軽症の患者を沢山見るようになる。その結果歯科医の治療技術は一向に向上しない。歯を治しに行って破壊されているのが実体。」

その歯科医は自由診療(保険外診療)専門で、保険診療の歯科医によって歯を壊された患者がやってくると言うことでした。診療時間は1時間以上になることもあり、保険診療の1回10分とは多い違いでした。料金は保険診療で支払う金額の3倍以上(全て自己負担となるから)でしたが、治療の質を考えたら安いとくらいでした。

また前の話題に戻って、根管治療後痛みが引かないことから以前原因不明の歯茎の腫れを治してもらった歯科医のところに行きました。そして根管治療をやり直してもらったら、直ぐ痛みが無くなりました。前の歯科医の根管治療にミスがあったとは思えないと言っていましたが、技術と経験の差は大きいように思えました(そこは症状に応じて治療時間を決める。保険診療だから赤字だと思われる)。

この例から分かることは、患者数が多い歯医医院は治療時間が短いので、軽症以外の人は行かない方がよいこと、重症な人は保険外診療でないと治らないこと、です。そして今の保険診療制度では、軽症しか治療できない歯科医が量産され、そんな歯科医にかかった結果お粗末な治療をされ症状が悪化するケースが多くなっています。歯科医院の軒数はコンビニ数より多くなっているのに患者数は減っていることから、歯科医院は儲からない商売になっています。その結果、歯学部の偏差値は30~40台まで低下し、低学力の歯科医が増えています(ボーダーフリーという偏差値が算出できない歯学部も出ている)。低偏差値の何が悪いかというと自分で設定している治療の合格ラインが低いことです。その結果とんでもない治療が横行することになります。歯科医は腕の良い人を選ぶことが必要であり、そういう歯科医は保険外診療でないと出会えません。

尚今回根管治療で痛みが長引いた原因は、根幹に封入した殺菌用の薬剤が根尖より骨に浸み出し、周りの組織がアレルギー反応を起こしたようです。これは根管治療専門医のyoutubeで分かったことです。