官僚は日本を食い潰すシロアリ
官僚に対する国民の信頼は地に落ちていると思われます。例えば今多くの国民が困っているコメの高騰や不足は農水官僚の誤った政策がもたらしたものです。日本の国債残高は1,300兆円以上でGDPの2倍以上に達していますが、これも財務省が主婦以下の予算管理能力であることから生じたものです。経産省では成功する見込みがないラピダスに既に1兆7,000億円以上投入し、更にラピダスの銀行借入に3兆円近くの政府保証を付けようとしています。また政府資金を投資する官民ファンドのINCJ(旧産業革新機構)は今年3月末までの時限法人でしたが、これを産業革新投資機構(JIC)に衣替えし、期限を当初の2034年から2050年まで延長し、実質的に無期限化しています。総務省では放送や通信担当の官僚が放送局や通信会社に職務上便宜を与え、退職後天下りすることが堂々と行われています。例えば人気グループ嵐の桜井翔さんの父親として有名な元総務事務次官の桜井俊氏は総務省時代通信放送行政の中枢を歩み、退官後には放送通信業界の中心的存在である電通に天下り、持株会社副社長まで務めています。最近はフジメディアホールディングの取締役に元総務省審議官(放送通信畑)で、菅政権で内閣広報官を務めた山田真喜子氏が就任していたことが話題になりました。国土交通省では知床遊覧船事故やビッグモーター不正車検、自動車メーカーによる認証不正など問題が噴出していますが、その度にテレビカメラを呼んで立ち入り検査しますが、これらの事件は国交省の怠慢から生じたものであり、悪いのは国交省です。環境省では大臣と水俣病患者との懇談会で、患者が質問中に3分経ったとマイクを切るという非常識なことが行われました。これは担当室内でシナリオ化されていたと言うことですから、組織的と言えます。
このような官僚腐敗の事例は数え切れません。なぜここまで官僚が腐敗したかというと、仕事に誇りが持てないからだと思われます。新聞等では若い官僚が退職する理由として仕事時間が長いことが上げられますが、誇りがあれば耐えられます。現在官僚は政治家の下の位置付けであり、政治家の使い走りのような仕事の仕方になっています。高い志を持って入省した官僚にはこれが一番我慢ならないと思われます。そのため若くして国会議員を目指す官僚が増えています。
最近国家公務員試験の応募者が減り、かつ東大や京大出身者が減ったことからも官僚の不人気化が分かります。以前は東大法学部で一番優秀な学生は財務省に行くと言われていましたが、今では外資系コンサル会社や商社に就職すると言われています(あと弁護士)。財務省に行くのは法学部でも成績中位者以下(普通の学生)になっています。これは若者にとって今の官僚は日本を食い潰すシロアリにしか見えないからです。官僚=シロアリと思って官僚のやることを見れば、納得です。